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【連載】学会・セミナーレポート

もうビクビクしない! 人工呼吸器を克服する

取材 野口裕幸

CE野口企画 代表 臨床工学技士

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グラフィックモニターで実際の波形を見ながら解説を受けている写真

グラフィックモニターで実際の波形を見ながら解説を受ければ、波形のどこをみればよいのかが一目瞭然。

人工呼吸器の基礎知識をしっかり学び直し

野口先生は冒頭、今回のセミナーの目標として、「苦手克服!」「人工呼吸器の仕組みを理解する」「モードを理解する」「アラーム対応ができる」「人工呼吸器を装着した患者さんを観察できる」といった5項目を挙げました。

その目標を達成するため、同セミナーは基礎をしっかり学ぶことに重点を置いた4部構成に。特に第1部「人工呼吸器の基礎」では、呼吸のメカニズムや呼吸不全の病態生理といった生理学的な学び直しからスタートしました。

人工呼吸器の説明に入った途端、野口先生は「気道確保するのはどんなとき?」「気管挿管に必要な道具は?」といったクイズを出題。改めて聞かれると、自信を持って答えられないといった様子の受講者がちらほらみられます。

人工呼吸器の種類の説明では、“鉄の肺”と呼ばれる昔の陰圧式人工呼吸器の動画を紹介。病院のフロアにずらりと並ぶ鉄の肺と、鉄の肺に入れられた患者さんをケアする様子に、会場からは思わず驚きの声が。講義はさらに人工呼吸器の構造や目的についての説明へと続きます。

午後からは、実際に人工呼吸器を使用して、グラフィックモニターの見方について学びます。実際の波形の動きを見ながら説明を受けることで、苦手意識の強い換気モードやグラフィックモニターも、なんとか克服できそう!?

実際の波形を見て、アラーム対応の観察ポイントを理解する

第2部「人工呼吸器装着患者の見方」では、バイタルサインのチェックやフィジカルアセスメント、挿管チューブの確認や吸引、カフ圧管理といった、人工呼吸器ケアに欠かせない手技について改めて確認。さらに事例を基に具体的なアセスメントの流れと、対応について解説しました。

第3部「アラーム、トラブル対応」では、医療事故やヒヤリハットの事象には回路や加温加湿器に関連するものが多いというデータを示した上で、トラブル事例に沿ってその対応を具体的に解説していきます。トラブルが起こったとき、どのような事象だと機器のどの部分を確認するか、また異常が起こったとき、グラフィックモニターの波形のどこをチェックするか、といったポイントをレクチャー。

6つのトラブル事例解説の後、野口先生は、「人工呼吸器使用時の緊急事態への備えとして、蘇生バックやジャクソンリース回路など用手換気装置一式を必ずベッドサイトに備えておくこと。また、院内にあるシャットオフバルブの場所を確認して知っておいてください」と強調しました。

第4部の「まとめ、質疑応答」のほか、休憩時間や講義修了後にも、野口先生に質問する人が続出。人工呼吸器を基礎からじっくり学べ、実際の人工呼吸器を使用しての具体的な講義は、人工呼吸器ケアのさらなる学びや実践のための土台となる内容でした。

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