【連載】今度こそ「できる!」血糖コントロール

第3回 血糖コントロールの基本(その2)

解説 牧田善二

AGE牧田クリニック・院長

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血糖コントロールの重要な指標はHbA1c値と血糖値です。今回は、それぞれの数値の意味と、血糖コントロールの3つの方法について簡単に解説します。これらを理解して、糖尿病で最も怖い合併症の予防に役立てましょう。


血糖コントロールの状態はHbA1c値で見極める!

HbA1c値は、患者さんの過去1~2カ月の平均血糖値を反映する、血糖コントロール状態の重要な指標です。患者個人での値のばらつきが少ない半面、血糖値の日内変動などが把握できないこと、数値に影響を及ぼす血糖以外の因子があることに注意が必要です。例えば、貧血があると、HbA1cは実際より低く表示されます。

HbA1cが利用できない場合には、過去2週間の平均血糖値を反映するグリコアルブミン(GA)[基準値:11~16%]、糖代謝状況の急激な変化を示す1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)[基準値:14.0μg/mL以上]が参考値となります。

HbA1c値を補完する代謝指標が血糖値

血糖値は、HbA1c値を補完する重要な代謝指標です。空腹時血糖値は代謝状態を示す指標として比較的安定しており、食後2時間血糖値は食事の量や質、治療法などによって変動しやすいものの、心血管疾患のリスクとの関連が指摘されています。患者さんの代謝状態は、HbA1c値、空腹時血糖値、食後2時間血糖値、随時血糖値などから総合的に判断することが求められます。

合併症を起こさない、あるいは進行させないためには、良好な血糖コントロールの持続が不可欠なことはすでに述べてきたとおりです。患者さんの中には、空腹時血糖値が110mg/dL未満になったからといって、治療を止めてしまう人がいるようですが、食後2時間血糖値はどうでしょう。200mg/dLを超えているということはありませんか。このように空腹時血糖ばかりに着目し、結果、放置してしまうことで、合併症を進行させてしまうケースは多いのです。

次ページでは、食事療法と運動療法の方法について説明します。