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【連載】ナースのための褥瘡ケア

第8回 褥瘡の感染の見極めと治療

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今回は、創部の感染について考えていきます。 創が感染している場合は、どのような創でも治癒には向かいませんので、バクテリアの制御に優先してとりかかる必要があります。 感染の兆候は、創部及び創周囲皮膚の状態を観察して判断していきますが、慢性創傷では目に見える感染兆候が出てこない事もあると言われています。今回は慢性創傷における細菌の影響と、感染に至った場合のバクテリアの制御について解説したいと思います。

慢性創傷における細菌の影響

慢性創傷には多かれ少なかれ細菌は存在しています。細菌が創に対して悪影響を及ぼしているかどうかを見極めます。創傷に対する細菌の関わり方は、「創汚染」「コロニー形成」「危機的コロニー形成」「創感染」の4つに分けられます。

慢性創傷における細菌の影響

慢性創傷における細菌の影響②

(市岡滋:慢性創傷・難治性潰瘍へのアプローチ・細菌の制御・感染対策、Home Care MEDICINE 2004;5(11):35-37.より改変)

慢性創傷は、「創汚染」「コロニー形成」の状態であれば、細菌は創に悪影響を与えることなく、創は治癒に向かいます。 しかし、目に見える感染兆候がなくとも、適切な処置をしていても創が治癒に向かわなかったり、肉芽の色がうす暗い色をしていたり、滲出液が増加するなどの場合、クリティカルコロニゼーションの状態にある可能性があります。クリティカルコロナイゼーションは、明らかな感染兆候は見えないが、創面に付着した菌が増殖して創治癒の妨げとなっている状況です。このような状態の時、一時的に局所に抗菌剤を使用することでバクテリアを減少させ、創治癒に向かうことがあります。後に記載する抗菌剤の使い分けを参考になさってください。

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