1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. 薬理学・薬剤
  5. 第12回 こんなときどうする? インスリン注射がタイミングどおりにできない!

【連載】今度こそ「できる!」血糖コントロール

第12回 こんなときどうする? インスリン注射がタイミングどおりにできない!

  • 公開日: 2015/9/11

インスリン療法で血糖コントロールを維持していくためのカギは、日々の生活の中で、いかにインスリン注射を決められたタイミングで打ち、継続していくかです。
そのためにも、インスリン製剤に対する理解を深めてもらい、生活の中で無理なく、モチベーションを高く保って継続できるようなサポートを行うことが大切です。


▼糖尿病、血糖コントロールの記事をまとめて読むならコチラ
【糖尿病】血糖コントロールの指標と方法


ケース8 インスリン注射がタイミングどおりにできない!

インスリン注射をタイミングどおりにできないときはこうする!

 指示どおりに注射ができる環境であるのに、タイミングを間違ってしまうという場合には、まず患者さん自身が、自分の使用しているインスリン製剤が、どのタイプにあたるのか、再確認する必要があります。

 指示されたままに機械的に注射を行っているようなケースでは、順番を勘違いしてしまうことも少なくありません。実物を手に取って薬剤名とタイプを読み上げるなど、患者さんと一緒に確認しながら、その特徴についても理解してもらえるよう説明することが必要です。

このケースの原因をチェックしよう!

□インスリン療法をきちんと理解していない。
□使用しているインスリン製剤がどのタイプかわからない。
□定期的に注射を行えない要因がある。
□介助なしで注射ができない。
□注射することに不安・恐怖感がある。
□インスリン製剤に経済的負担を感じている。

この記事を読んでいる人におすすめ

【糖尿病】血糖コントロールの指標と方法(食事・運動・薬物療法)

糖尿病で怖いのは合併症です。血糖コントロールはその予防につながる大切な要素ですが、ただ単に血糖値を下げればよいというわけではありません。血糖値をコントロール「できない!」トラブルを解決する前に、まずは血糖コントロールの基本をおさらいしていきましょう。 【関連記事】

2015/9/1

インスリン製剤|注射製剤

 糖尿病薬には作用が異なるさまざまなタイプの経口血糖降下薬があり、治療の主体となっています。看護の現場では、他の病気の治療のために入院した糖尿病の患者さんが、どのような糖尿病薬を使っているかを把握することは大切です。薬のタイプごとに異なる作用の仕組みや副作用など、糖尿病薬

2018/10/28

インスリン抵抗性を簡単に評価する方法は?

症状の鑑別に必要な検査値について、よくあるギモンに答えます。 Q インスリン抵抗性を簡単に評価する方法は? A HOMA-Rを応用します 膵臓から分泌されるインスリンは、血液中のブドウ糖と結合し、血糖を各細胞に届けます。それによって血液中の血糖は

2016/2/12

インスリンは劇薬! 病棟で使用する際の5つの注意点

インスリンは劇薬ですので、マニュアル通りにしっかりと管理する必要があります。今回は、特に気をつけるべき5つのポイントを紹介します。 注意点1 ダブルチェックで、投与量を読み間違えない インスリンの投与で最も重要なのは、正確な量を投与することです。

2014/8/29

ステロイド薬による血糖上昇、インスリン製剤の投与目安はどのくらい?

Q. ステロイド薬の使用により血糖値上昇が見込まれる場合は、インスリン製剤の量をどのように増やせばよいですか? A. ステロイド薬の使用方法によって変わります。また、個人差があるため血糖値を見て、アルゴリズム的に調整をする必要があります。多くの場合は空腹時になると血

2019/1/26

カテゴリの新着記事

糖尿病による血糖コントロール不良で低血糖リスクのある患者さんに関する看護計画

糖尿病による血糖コントロール不良で低血糖リスクのある患者さんに関する看護計画  糖尿病は慢性的な血糖値の上昇とそれに伴う異常が生じる疾患で、インスリン分泌低下によって生じる1型と、インスリン抵抗性による2型があります。インスリン依存性とインスリン非依存性に分類でき、いずれも

2023/10/27

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
4位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
5位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
6位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
7位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
8位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
9位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949
10位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636