【連載】初歩からわかる看護研究

最終回【看護研究】効果的に発表する方法

監修 富田真佐子

四国大学看護学部看護学科・教授

最近では、院内発表でもパワーポイントを用いてスライドを作成し、パソコンとプロジェクターを使って発表するのが一般的になってきました。最終回では、パワーポイントを使って効果的に発表する方法を紹介します。


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パワーポイントのツールを活用して効果的な発表を

前回までは、論文から発表用のスライドを作成するところまで紹介しました。次に、初心者の場合は発表原稿を用意しましょう。

Power Pointの画面を「ノート」表示にするとスライドを見ながら原稿を書くことができます(図1)。

Power Point使用方法説明

論文では「である」調ですが、発表では「です・ます」が一般的です。分かりやすく要点を押さえた原稿を心がけてください。

早口で話しても結局聞き手の印象には残りません。的確なスピードで時間内に発表できるように、十分な練習をして臨みましょう。Power Pointの「リハーサル」機能を使うと時間を測ることができます(図2)。

Power Point使用方法説明②

またポインターを使ってスライドの強調箇所を指し示すと分かりやすくなります。Power Pointの「ポインター」機能を使うには、スライドショー実行中の画面で右クリックし、「ポインタオプション(O)」→「矢印」→「矢印のオプション」→「表示」をクリックすると矢印を常に画面に映し出すことができます(図3)。ただし、あまりポインターをクルクルと動かすと逆効果です。

Power Point使用方法説明③

初めて発表するときは緊張するものですが、落ち着いて発表しましょう。原稿にかじりついて下ばかり見ていると、声もこもりがちになります。スライド画面を確認しながらはっきりとした発音で、堂々と発表してください。質問が出ることを嫌がる人がいますが、質問が出るのは関心をもってもらった証拠です。あなたの研究について一番詳しいのはあなた自身なのですから、自信をもって臨みましょう。質問を受けたら、できるだけ簡潔に回答します。

続いては、連載のまとめです。

論文の投稿

論文を文献として残すと、より多くの人に研究について知ってもらうことができます。ぜひ論文投稿にもチャレンジしてください。査読がある場合は、査読者からの指摘に対してどのように修正したのか、修正箇所がわかるような文書を付けて、論文と一緒に再提出をします。

連載の終わりに

本連載では、初心者の方が楽しく研究を進めていけるように説明してきました。いかがでしたか? あなたにとって最後までやり遂げたことは、きっと大きな自信となったことでしょう。今度はこの研究を、臨床の現場に活かしていかなければなりません。

Type1~4の研究では、はっきりとしなかった問題の特徴や、問題が起こる原因が明らかになりました。今後よりよい看護を目指す上での参考資料になるでしょう。Type5~6のように、実際に実験や実践を行った研究では、新しい看護の試みやケアの効果、あるいは改善すべき点が明らかになりました。それを日々の看護実践に活かしてください。

また研究を1回で終わらせるのではなく、データを取り続けることも重要です。あなたの研究テーマとして継続したり、後輩に引き継いだりしてください。新たな研究につながる可能性もあります。

これで本連載を終わります。長期にわたりお読みくださった読者の皆様に心より感謝申し上げます。「研究っておもしろい! 楽しい!」と感じていただけたら幸いです。

「初歩からわかる看護研究」は今回で連載終了です。

(「ナース専科マガジン」2011年2月号より転載)

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