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【連載】看護研究はじめの一歩

第4回 観察法を使った看護研究

執筆 冨重佐智子

日本看護研究支援センター

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観察法とは

今回は観察法を使った研究についてお話します。 観察法とは、対象者の行動を自然な生活場面や、あらかじめ用意された実験場面などで観察し、記録する方法です。

観察法の利点

観察法の最大の利点は、対象者の「自然な行動や反応」を調べるのに適しているということです。 質問紙法では対象者が回答をネジ曲げるリスクがあることを前回お話しました。

しかし観察法は、行動という、意識的なネジ曲げが難しいものをとらえるために、客観性が高いといえるでしょう。 看護師さんの皆さんは質問紙調査が好きで、色々な課題を解決するために利用します。

しかし例えば「医療従事者の衛生的手洗いの実施状況」を調べるなら、質問紙調査より観察法の方が客観性の高いデータを得ることができるでしょう。

2つめの利点は他の研究方法に比べ、対象者に与える身体的・心理的負担が少ないことです。 質問紙法や面接法では対象者にある程度の体力・気力が要求されますが、観察法では対象者は観察されるだけなので、特別な体力・気力は必要ありません。

3つめの利点は、言語能力が未熟な対象者や障害のある対象者にも活用できるということです。 ヘレン・ケラーの教育を行ったアニー・サリバン、野性児研究を行ったイタールなどの研究法は観察法が中心です。

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