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【連載】看護研究はじめの一歩

第7回 質的分析と結果表示

執筆 冨重佐智子

日本看護研究支援センター

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質的分析とは

質的分析とは、数量によって客観的に評価できないデータ(質的データ)を扱う分析のことです。 質的データには話言葉や書き言葉、映画やビデオなどの画像、音楽などが該当します。これら質的なデータを分析するのは何でしょう。統計ソフトでしょうか。統計ソフトは数字で表せる量的なデータを扱うことはできますが、質的データを扱うことはできません。質的データを分析するのは、研究者自身なのです。

質的分析が用いられる研究テーマ

質的分析は、研究者自身が書き言葉や話し言葉、画像などをよく吟味し、意味付けをしてまとまりをつくり、さらに抽象化して概念をつくり、概念のあいだの関係を見出していく研究です。そのためテーマとして適しているのは、調べたい内容そのものが漠然としているもの、データの主観性が高いものなどです。具体的には相互作用、内的体験、態度、意味などを分析するのに適しています。以下に研究テーマの具体例を示しておきました。

1.相互作用:例)化学療法を受ける患者同士のピアカウンセリングのプロセス 2.内的体験:例)日帰り手術を受ける患児の体験過程 3.態度:例)乳房切除患者の創部に対する態度 4.意味:例)障害児を養育することの意味

質的分析を構成する共通要素

質的分析には、グラウンデッドセオリーアプローチ、内容分析、KJ法など様々な技法があります。それぞれ得意とするテーマ・分野があり、技法もそれに基づいて工夫されています。 ここではそれらに共通した技法上の特徴を紹介します。

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