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【連載】500人のギモン&お悩み徹底解決

第15回 【採血】難しいケース(高齢者の採血)を克服しよう

解説 新井加代子

千葉大学医学部附属病院看護部

解説 瀬尾智美

千葉大学医学部附属病院看護部

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採血は、基本的な看護技術です。しかし、経験を積んだナースでも患者さんによっては、採血するのが難しいというケースも……。ここで、採血のポイントを再確認していきましょう。


Q 採血時に血管の確認が困難な患者さんの場合、どのように対処するとよいでしょうか。

A まず、肘関節の伸展や小枕のあて方が適正かどうかチェックします。

採血に適した血管の判断ポイントとは?

採血に適した血管が確認できない、あるいは選択しづらい患者さんは、脂肪層が厚い、動脈硬化、病態、繰り返された採血などにより、血管壁が脆くなっている状態にあります。血管壁が脆弱な場合、採血量が不足したり、内出血することがあります。

高齢者の場合は一般的に血管壁は脆弱で、脂肪層が薄く、皮膚の弾性が低下しているので、血管は表在化していますが、穿刺時に血管が動いてしまうことがあります。

また、血管が蛇行している人も多くなります。どうしても見えている血管を選択しがちですが、採血に適した血管なのかをきちんと判断することが必要です。できるだけ太く、まっすぐで、弾性のある血管を選びます。

選択するポイントとして、まずは静脈血採血に用いられることの多い上肢の血管の走行を理解することです。採血操作がしやすく血流量も得やすい肘正中皮静脈、さらに橈側皮静脈、尺側皮静脈と、周囲の神経および動脈の走行は頭に入れておく必要があります。

また、皮膚の上から血管を触診し、走行状態、弾性、可動性を確認します。弾性が低下している血管や硬い血管は避けるようにします。

両側の肘に適した血管がない場合、前腕や手背の静脈を選択します。血管が確認できない場合は、あらかじめ駆血帯を巻いておく、上肢を身体より低くする、ホットタオルなどで刺入部位あるいは手指を温めることで、血管が拡張して、見極めやすくなります。


次のページは、採血前のマッサージ、クレンチングが検査値に与える影響について解説します。