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【連載】急変対応マニュアル

[薬剤の影響]急変につながる高齢者のリスク

解説 前田孝子

東京都健康長寿医療センター 医療安全室 専任リスクマネージャー 看護師長

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高齢者の急変は、気付いたときには重篤化していた! ということが多いもの。高齢者の心身の機能低下の仕組みを知り、急変リスクへの理解を深めておきましょう。


薬剤の影響の要因は?

加齢に伴って、予備能力が低下するため、高齢者は薬剤の影響を受けやすいとされています。

1 肝・腎機能の低下

肝・腎機能の低下によって薬剤の代謝や排泄能力が衰えるために、体内での滞留時間が長くなり、体内に蓄積するなどの要因で過量となって副作用が出現しやすくなります。

2 複数の薬剤による相互作用

高齢者は複数の疾患を抱えていることが多く、内服薬の種類・数ともに多くなる傾向があり、相互作用・相乗作用による有害反応が出現することも考えられます。

例えば、肝疾患のある患者さんの場合、肝臓への血流量が減少し、肝臓の代謝が低下するため、薬剤の作用や副作用が思いのほか強く出ることがあります。そのため、薬剤は成人の70%量から開始する場合もあります。

発見のポイント

内服薬を使っている場合は、定期的な検査で、血液や尿などのデータから、肝・腎機能を観察しています。

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