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【連載】日本一若い!? 訪問看護師の挑戦

第31回 メンズナースのご指名入りました!

執筆 川添高志

ケアプロ株式会社・代表取締役社長

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今回、ご紹介する利用者さまは、ご自宅で一人暮らしをされている60代女性Nさん。「家で暮らしたい」と強い意思を持つものの、認知症でアルコール性肝硬変もあるため、一人暮らしのリスクは大きい。利用者さまの意志を尊重した支援を考える。


求む! メンズナース

N様は認知症で、ご自宅にてお一人で暮らしている60代女性である。ある日、大きな総合病院から電話を頂き、そこからケアプロとN様とのお付き合いが始まった。

「男性の看護師で訪問看護してくれるところを探しています。ケアプロは男性ばかりと聞きましたが、本当ですか?」

確かに男性が多いのだが、もちろん女性もいることをここでは強調したい。ただ、多くのステーションに比べると、男性看護師は多く、ケアプロの特徴になっているようだ。ところで依頼はこうだ。

「訪問看護をお願いしたいのですが、N様が女性看護師だと落ち着かなくなってしまいます。本人は女性なのですが、男性看護師の対応が望ましいのです」。すぐに退院調整とご挨拶のために病院へ伺った。

"家で暮らしたい"気持ちを尊重

N様はアルコール性肝硬変があり、喫煙歴もあった。退院後、おいしそうに煙草をくゆらせている姿が印象的であった。一人暮らしであるため、飲酒の再開、タバコによる失火のリスクがあり、在宅生活は一時的なものとし、施設入所を目指すという意見がチームからは強くあった。

しかし退院後、入院中に比べ、中核症状や周辺症状は目立たなくなっていた。また、「私は家で暮らしたいの」とはっきりとした意思がN様にはあった。

リスクを乗り越えて

確かに、多々リスクはあったが、N様の意思を尊重するため、"禁煙をすること"と"お酒を飲まないこと"の二つのルールを設定。この二つのルールを守れない場合は、家で暮らすことが難しいかもしれない、だから一緒に頑張りましょう、と指切りをし、同じ目標を目指した。

結果、彼女は禁煙をし、飲酒を再開することもなく、今でも家で暮らすことができている。もちろん、リスクが顕在化するときがあるため、ヘルパーやケアマネージャーと逐一連携を取りながら、引き続き家で暮らし続けられるよう、サービスを提供している。

高齢者や持病をお持ちの独居の方が増える時代にあり、地域での大きな課題になっているが、少しでも家で暮らしていきたい方を支援していくために日々精進するのみである。

利用者さまのお宅へ訪問するため 自転車で移動する田川さんの写真

利用者さまのお宅へ訪問するため 自転車で移動する田川