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【連載】日本一若い!? 訪問看護師の挑戦

第47回 オランダの訪問看護はスゴイぞ!

執筆 川添高志

ケアプロ株式会社・代表取締役社長

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オランダの訪問看護ステーションを組織する「Buurtzorg」は、革新的な方法を駆使して急成長を遂げている。利用者からの満足度第1位に輝くなど、ハード・ソフトの両面で成功をおさめており、世界の在宅医療関係者からの視察がひきも切らないという。代表・川添も実際にこの目で確かめてきた。


必要以上のケアは行わない

「Buurtzorg」のアムステルダムのとあるステーションを見学してみると、日本との違いの大きさを痛感する。たとえば、バイタルチェック。日本では必須項目の一つだが、ここでは病態が落ち着いている利用者に対してはほとんど行われない。

「Buurtzorg」では、『ケアを行うことで効果が得られることを目的にする』をミッションの一つにしている。必要以上のケアを提供しないのは、決してマイナスの要因ではない。

そこでかかる時間を利用者との会話に置き換えれば、信頼関係を構築するのに大きな役割を果たすことになる。あるいは包括払いの点から考えても、必要以上のケアに手をかけないことの利点が考えられる。

よりシンプルなケアの一方で、密度の濃いコミュニケーションを図ることに重きを置いているのだろう。

幅広い役割を担う、オランダの訪問看護師

オランダでは訪問看護師が、ヘルパー業務・ケアマネジャー業務を兼ね、利用者の生活維持からヘルスケアまで統括する「パーソナルカウンセラー」役を担っていることが特徴だ。「Buurtzorg」では包括払いなので滞在時間やケアの内容はその時々で異なる。

日本の訪問看護を振り返ってみると、時間的制限の中でやらなければならないケアは盛りだくさんだ。慌ただしくケアを終えて、次の利用者宅へ向かうことになる。

今回、男性看護師アレキサンダーに同行して訪問したAさんとの関係を見ていると、訪問看護師と利用者というだけでなく、アレキサンダーを家族に代わるような大切な存在と認めていることが分かる。

利用者の生活保持とヘルスケア全般に責任を持つ「パーソナルカウンセラー」。これがオランダの訪問看護師の役目なのである。

「Buurtzorg」の男性看護師アレキサンダー(左)と川添(右)さんの写真

「Buurtzorg」の男性看護師アレキサンダー(左)と川添(右)