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【連載】日本一若い!? 訪問看護師の挑戦

第52回 インドが直面する予防医療とは

執筆 川添高志

ケアプロ株式会社・代表取締役社長

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代表・川添のインド視察記の第3弾は、予防医療の現状について報告する。道端で体重測定する商売があるのは、インドならではのもの?


体重測定が商売になるインドという国

デリーのショッピングセンター内には身体測定を行っているエリアがあった。日本なら体重計は単身世帯にも1台あるが、インドでは普及率は低い。そこで、身体測定を商売としている人たちがいるのだ。

ここでは、身長・体重・BMIが1回10ルピー(約20円)、血圧・脈拍も1回10ルピーで測ってもらえる。10分に1名のペースで利用する人がいる。けっこう、いい商売なのだろう。

身体測定に来たアラブの男性は体重140kgの肥満体型。「痩せた方がいいよね、でも、食べてばっかりでさ」と自虐的に言いながら、ポケットからナッツを取り出して私にくれた。20代の女性は、「定期的にここで測っているのよ」と恥ずかしそうに言った。

デリーの観光名所、インド門の前では2ルピー(約4円)で体重計を道端に置いて商売をしている人がいた。

糖尿病患者が増える一方で、予防意識が希薄だとはいえ、健康のバロメーターとして体重などを気にしている人は少なくない現状が見えてきた。

「ワンコイン健診」がインド予防医療の一端を担えるか

世界が注目する経済成長を背景に、数百万人のインド国民が貧困を脱し、快適な生活を手に入れた。だが、生活改善と引き換えに生活習慣病がインドを襲っている。

インドでは日本のような会社の健康診断などもまだ限定的で、もちろん地域の予防医療の仕組みは皆無だ。しかし今後は、健康的な生活、医療費抑制、健康寿命の延長、経済発展のバランスを上手く取っていくことは、インドの国にとって重要な課題である。

インドのヘルスケア最前線を視察して感じたのは、私たちが取り組んでいる「ワンコイン健診」がインドの予防医療の一端を担う可能性があることだった。

もちろん、インドの貨幣価値に合わせた価格設定や現地の看護師などとのパートナーシップなど、課題は山積みだ。それを克服するだけの面白さが、インドという熱気あふれる国にありそうだ。

デリーのショッピングセンター内にある身体測定所

デリーのショッピングセンター内にある身体測定所

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