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【連載】新人ナースへのエール!

第7回 ナース辞めますか?

執筆 平山史朗

東京HARTクリニック 臨床心理士

Undoukai ouen boy red

5月に入り、理想と現実のギャップに悩み始める新人もいるのではないでしょうか? 「私は看護師に向いていなかったかも」「もう辞めてしまいたい」――。そんな思いを抱えてしまっている新人ナースへ、臨床心理士の平山史朗さんからのエールを届けます。

"看護師の適性"ってなんだろう?

「ナースを辞めたい」という場合、今の仕事場を辞めたいのか、それともナースという職業そのものを辞めようと思うのかに分けられるでしょう。

ナース自体を辞めたいと思うというのは、自分はナースに向いていない、すなわち「適性」がないと感じた時かもしれません。

でも改めて考えてみると、ナースの「適性」って難しい。きっと共感性だの器用さだの、学問的にはいろいろあるとは思うけれど、実際に多くのナースと出会って思うのは、いわゆる「適性」があることと仕事を続けられることというのは、必ずしも関係がないかもしれないということです。向いているから続けられるというものでもないような気がします。

ましてや新人ナースに「適性」なんてわかりっこないように思います。それはきっと、自分が思い描いていたナース像と未熟な自分との、あるいは現場の同僚ナースとのギャップによるもので、適性というより、"役割期待"の問題といえるのです。

でももしかすると、自分には適性がないのではないかしら、と悩むようなナースの方が、未熟なのに自信満々で先輩の言うことを聞かないような人よりも、自分の至らなさを自覚していて、向上する余地があるということですから、とても素敵なナースになる可能性を秘めているかもしれませんよ。

ナースになる人は、「人の役に立ちたい」と思って志望する人が多いでしょう。だから、看護師として「人の役に立つ」ことができなければ、ナース失格と。

でも、人の役に立つナースになるのは簡単ではなく、時間がかかるものだと思います。新人ナースが役に立たないのは当然なのです。自分の至らなさに落ち込みながら、「ではどうすればこの患者の役に立ったのだろうか」と反省することを繰り返し、役に立つナースになるのでしょう。適性がないとすぐに辞めてしまうのはもったいないですよ。

※次ページは、「職場の人間関係で辞めたい」と思っている人へのアドバイスです。