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【連載】呼吸器3大疾患のケア

【肺炎の看護】肺炎の病態・種類と観察項目

解説 田中一正

昭和大学 教授

解説 南雲秀子

湘南厚木病院 看護師長/米国呼吸療法士(RRT) / 保健医療学修士(MHSc) 日本呼吸ケアネットワーク 理事

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日本呼吸器学会の成人市中肺炎診断ガイドラインでは、まず非定形肺炎と細菌性肺炎に鑑別してから、治療にあたる方法を採っています。

ここでは、市中肺炎で第一の標的となる細菌性肺炎を中心に、鑑別による治療薬の選択も含めて、そのケアのポイントをピックアップしていきます。

【2017ガイドライン改訂に関する記事】
* 新しくなった! 成人肺炎診療ガイドライン2017


【目次】

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肺炎とは

病態

本来、無菌でしっとりした状態に保たれていなければならない肺胞の中に微生物が侵入し、炎症を起こし水分が滲出する、いわば肺胞が痰や分泌物によって水浸しになる急性感染症です。

一般的に、肺胞の周りの毛細血管や支持組織である間質に炎症があるものは間質性肺炎、肺胞と間質に炎症があるものは肺臓炎といい、肺胞に炎症が起きる肺炎とは区別しています。

症状と所見

肺炎の中心的な症状は、感染症による発熱です。特に高熱の場合が多いのですが、軽度の発熱の場合もあります。発熱に随伴して、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、筋肉痛や関節痛などがみられることがあります。重症例では、意識障害をきたします。脱水を伴う場合、特に高齢者は注意が必要です。

呼吸器の症状としては、最も多いのは咳であり、マイコプラズマ肺炎やクラミジア肺炎は痰を伴わない咳が多く、それ以外の細菌性の肺炎では膿性痰を伴う咳が多いとされます。基本的に呼吸数が増加して頻呼吸となり、異常呼吸音が聴取されます。

ただし、高齢者や免疫不全の患者さんでは発熱が軽微、もしくは発熱しないこともあるので注意が必要です。

【関連記事】
* 【肺炎】押さえておきたい症状管理のポイント
* 肺炎の合併症に対する観察ポイント

診断

前項で挙げたような症状や所見があり、胸部X線写真で肺胞の浸潤陰影があると、肺炎と診断されます。CTではさらに細かい所見がみられますが、コストが高く一般的には検査されません。血液検査では、白血球数の増加とCRP炎症反応がみられます。

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