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【連載】人工呼吸器 換気モードのキホン

【人工呼吸器】APRVの特徴と設定項目

解説 野口裕幸

CE野口企画 代表 臨床工学技士

患者さんが楽に呼吸ができるようにサポートしていくことが看護師の重要な役割の一つ。そのためには、どんな呼吸をしているのかを把握しなければいけません。人工呼吸器装着下で患者さんの呼吸をどのように補助するのか、それを決めているのが換気モードの設定です。


APRV(エイピーアールブイ) Airway Pressure Release Ventilation

CPAPの改良版で、自発呼吸との同調性がよく、自発呼吸を温存させたい場合に適しています。酸素化の改善が期待でき、肺の圧損傷のリスクが少なく、重症呼吸不全の患者さんにも使われています。

APRVは持続的に高いPEEPをかけている状態で、一時的(0.4~0.6秒)にPEEPをゼロにして圧を開放します。これによって循環への負荷が軽減され、呼出が促されます。

自発呼吸と同期はしませんが、共存が可能です。高い圧がかかっている間に自発呼吸があると横隔膜が広がり、さらなるガス交換の改善が期待されます。

また、肺胞のリクルートメント手技として使用されることもあります。

[特徴]

・持続的に高いPEEP(25 ~ 30cmH2O)をかけている状態で、一時的(0.4~ 0.6秒)にPEEPをゼロにして圧を開放し、深い呼出を促す。PEEP をゼロにしても、内因性のPEEPがかかっていてすぐに高圧に変わるため、肺胞を虚脱させずに換気を促すことができる。自発呼吸を温存させたい場合に使われる

[注意点]

・高圧相で自発呼吸があると、胸郭が広がったところでの呼吸となるため、浅い呼吸となり一回換気量が減少することがある
・気道内圧の上昇に注意する
・高い圧がかかるので、循環動態に注意

APRVの設定項目

[設定項目]

・高圧相(cmH2O)
・高圧相時間(秒)
・低圧相(cmH2O)
・低圧相時間(秒)
・PEEP(cmH2O)
・FIO2(%)

APRVの設定項目

次回は、「知っておきたい人工呼吸器の用語」について解説します。

(ナース専科マガジン2012年12月増刊号「一冊まるごと呼吸ケア」より転載)

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