お気に入りに登録

【連載】人工呼吸器 換気モードのキホン

【人工呼吸器】臨床でよくみる波形の異常をとらえるポイント

解説 野口裕幸

CE野口企画 代表 臨床工学技士

B67f7d4c17669cee20ce10d5b815821b

グラフィックモニターでは、気道・肺胞で何が起きているか、つまり患者さんの呼吸の状態を想像することができます。正常な波形を把握していれば、異常な波形を見たときにはっきり判断をすることができなくても、何らかの違和感をもてるようになります。


(1)吸気呼気フローのカーブをみる

人工呼吸器によって送られた吸気は胸郭と肺の弾性によって呼出されます。呼気は人工呼吸器が仕事を行わない時間帯であり、グラフィックディスプレイ上で、気道・肺胞状態が最も自然に近い状態で表現されます。つまり、波形で最も重要なのは、吸気呼気フローの呼出波形です。正常な波形は振動のない、長くも短くもない対数減衰カーブです。

これは、呼気時に肺の弾性収縮力が働くため、初めは早い速度で呼出し、だんだんと勢いがなくなっていく様子を表しています。喘息やCOPDなど、気道抵抗の高い疾患では呼出 に時間がかかるため、長いカーブを描きます。また、拘束性の肺疾患の場合は、一気に呼出しますが、すぐに吐きにくくなるため時定数の短いカーブで表現されます。正常と異常の波形のパターンを確認しておきましょう(図1)。

呼気フローの正常と異常なパターン

(図1)呼気フローの正常と異常なパターン

続いては、「吸気波形とVCVとPCVの異常の現れ方」について解説します。

>> 続きを読む
ページトップへ