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【連載】アセスメント力を身につけよう

腹部膨満のアセスメント

解説 山内豊明

名古屋大学大学院医学系研究科 教授 医学博士/看護学博士/医師/看護師/保健師/米国・登録看護師、診療看護師

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患者さんの異変を前に、「迷う」「わからない」「判断ができない」……。ここでは、そんな体験をした読者から寄せられた「アセスメントに迷いやすい症状」を5つピックアップしました。症状ごとに、どのような患者情報を集めたらいいのか、判断するときのポイント、アセスメント手技などについて、ステップを追って解説していきます。


Q.お腹の張りを訴える患者さんの腹部のアセスメントは、何から行えばいいのか迷ってしまいます。(東京都 婦人科病棟)

A.6つのFを念頭に置き、消去法で判断しましょう。

いくつかの診察を組み合わせて精査する

おにぎり、お菓子、水筒といろいろなものを詰めたリュックサックがあります。中身を当ててごらんといわれても、外側から触っただけでは、硬いか柔らかいかくらいしかわかりません。これと同じで、お腹の中にはいろいろな臓器があるので、触っただけではそれが何かわからないのです。

しかも、お腹というのは、普段は柔らかいリュックサックですが、中で炎症が起こっていると腹膜が刺激されて腹筋が張るので、スーツケースのように硬くなります。硬いスーツケースになれば、リュックサックの場合以上に、上から触っても何もわからないでしょう。

打診・触診でわかること、わからないことの限界を知っておくこともアセスメントの基本です。言い換えると、一つの手技に頼らず、いくつかの診察を組み合わせた精査が不可欠ということです。ただし、腹部のアセスメントは、打診、触診の前に、聴診を行います。なぜかというと、腹部は打診や触診によって腸雑音が増強することがあるからです。

※ 次ページでは、「腹部膨満の原因となる6つのF」について解説します。
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