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【連載】NPPVのキホンとトラブル回避術

第7回 【NPPV】喉が渇いた、マスクを外したいと言われたら?

解説 南雲秀子

湘南厚木病院 看護師長/米国呼吸療法士(RRT) / 保健医療学修士(MHSc) 日本呼吸ケアネットワーク 理事

NPPVでは、低酸素血症はもとより、そのメカニズムや構造上、エアリークや スキントラブル、粘膜の乾燥、腹部膨満など、特有のトラブルが存在します。

ここでは、トラブルの原因と対応のコツ、ケアのポイントを紹介します。


Q3 喉が渇いた、マスクを外したいと言われた!

A3 短時間なら外してあげ、水を飲ませてあげましょう

NPPVの利点は、人工呼吸中であっても、マスクの着脱が容易であることです。医師から飲水の許可がある場合には、短時間マスクを外して水を飲ませてあげましょう。

ただし、患者さんによっては、マスク換気中に、口の中や咽頭部に喀痰がたまっていることがあるので、水を含ませる前に「咳をして痰を出してください」と促して、痰を除去することが大切です。

久しぶりの飲水の場合には、急にむせることがあります。

初回の飲水の場合には、特に1回量に注意し、むせても多量に気管に入らないように注意してください。

マスクを外したときには、同時に装着部位に発赤がないかを確認することも大切です。また、数分間だとしても換気補助がなくなるため、酸素吸入が必要な患者さんが大半です。NPPVを外したときのSpO2の目標を確認しておき、必要な酸素化が保てるように、酸素投与量を調整しましょう。

マスクを外してほしいという患者さんに対しては、長時間かけて説得するよりも、短時間外してあげてまた戻すほうが、納得を得られやすいでしょう。何時間くらいなら外してもいいのか、外した際のSpO2の目標はどのくらいかなど、医師から指示してもらっておくことが大切です。

Q4 患者さんがマスクを勝手に外してしまう!

A4 主治医に再開の基準を指示してもらい、onとoffを切り替えます

まずは、NPPVによる換気補助を常時していなければいけないほど呼吸不全がひどい状態なのか時々外しても呼吸状態がそれほど悪くならないのかを、観察してみましょう。

嫌がる患者さんに鎮静をしてまでNPPVを行うことは、気道確保が不十分になるため好ましくありません。

NPPVによる換気補助療法は、マスクの着脱によって容易にOn / Offできることが利点の一つです。外しても急激に呼吸状態が悪化しないようであれば、主治医に情報提供して、「一時中止も可」という指示を出してもらいましょう。そのとき、「何時間まで」とか、「呼吸回数が何回/分以上になったらNPPVを再開」など、再開の基準も指示してもらうと安心です。

患者さんには、「嫌になったら外して30分だけ休む」「2時間つけたら30分休む」など、患者さんが納得してくれるように説明して、OnとOffを切り替えると協力を得られやすくなります。

次回は「トラブル対応とケアのポイントQ&A(その3)」について解説します。

(『ナース専科マガジン2012年12月増刊号 一冊まるごと呼吸ケア』より転載)

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