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【連載】やさしく学ぶ 大腸がん経口抗がん剤の副作用マネジメント

第5回 「手足症候群」をマスターしよう(その1)

監修 金澤 旭宣

北野病院 消化器センター 外科部長

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手足症候群は、手のひらや足の裏に生じる皮膚病変で、スチバーガ®を含むさまざまな抗がん剤でみられる副作用です。重症化するとQOLが著しく低下し、治療継続がむずかしくなるため、治療前から予防法の指導を行い、症状発現時には早期に適切な対処を行うことが求められます。第5回では手足症候群の症状や発現時期、発現頻度などについて概説します。


手足症候群は、抗がん剤の副作用として手足に生じる皮膚病変です

手足症候群は、スチバーガ®など多くの抗がん剤の副作用として生じる皮膚病変です。

その症状は、抗がん剤の種類によって違いがあり(表1)、フッ化ピリミジン系薬剤の場合は、しびれや感覚異常などから始まり、色素沈着が起こることが多く、びまん性の発赤や紅斑が生じることが特徴です。休薬後の症状の回復は緩やかなことが多く、治癒には時間がかかる場合もあります。

一方、スチバーガ®などのキナーゼ阻害薬では、限局性かつ斑状の発赤で始まり、足底部などの加重部や加圧部で過角化が進むことで疼痛が生じます。休薬後はフッ化ピリミジン系薬剤の場合よりも比較的速やかに症状は回復します。

薬剤による手足症候群症状の違い説明表

表1 薬剤による手足症候群症状の違い

スチバーガ®の手足症候群の症状は?

では、スチバーガ®による手足症候群の症状経過を詳しくみていきましょう(図1)。

第一段階では、手足の皮膚の一部に赤みがあらわれたり、見た目の変化はなくても手足に違和感を感じます。この段階では日常生活に影響はありません。

第二段階では、皮膚が硬くなって、ひび割れることもあり、痛みによって日常生活に支障が出てきます。

第三段階では、皮膚がさらに硬くなり、ひび割れのほかに水疱や膿疱などがみられるようになります。まれに潰瘍化もみられます。この段階になると、激しい痛みのために日常生活が困難になります。

スチバーガ®による手足症候群の症状説明写真

図1 スチバーガ®による手足症候群の症状