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【連載】急がば学べ! 呼吸のしくみ

肺炎・気管支喘息・COPDでSpO2が低下する原因

解説 宮川哲夫

昭和大学大学院 保健医療学研究科 呼吸ケア領域 教授

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肺炎のSpO2低下のメカニズム

肺炎でSpO2が低下する大きな原因は、肺の部分的な換気不良です。X線で見ると白く影になっています。

痰で肺胞が詰まっているため、動脈血への酸素の受け渡しができなくなり、SpO2が低下します。

患者さんが寝たきりの場合、ガス交換に携わる血流が多い、体の下側になっている部分の肺に痰が溜まりやすくなります。

そのため、肺胞の酸素がない部分にたくさん血流が生じる状態、つまり換気血流比が不均衡な状態になります。

また、発熱によって体温が上昇すると、代謝率が上昇して酸素消費量が増加し、普段よりも多く酸素が消費されて、低酸素になりやすいという傾向もあります。

さらに、肺炎の主症状である咳によりSpO2が低下することもあります。

一般的に咳をすると換気は促進されますが、咳をするために使う力が強く、効率よく酸素を吸入できないこともあります。

もともと呼吸器に問題のある患者さんの場合、咳き込むだけでSpO2が低下することは珍しくありません。

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