【連載】検査値をケアに活かす!

【高尿酸血症・痛風】メカニズムと検査値編

解説 小野寺 由美子

埼玉協同病院 副看護部長

監修 村上 純子

埼玉協同病院 臨床検査部 部長

臨床の現場で検査値を活用していくためには、疾患のメカニズムとのかかわりを念頭に置きながら読み取っていくことが大切です。
臓器の働きや疾患がどのようにして起こるかを確認し、検査値の動きと読み取るためのポイントを解説します。


高尿酸血症・痛風のメカニズム

尿酸は、細胞の核の中にある核酸の代謝物です。

核酸中のプリン体が最終的に肝臓で尿酸に合成されて、尿酸として尿中に排出されます。

尿酸は、体内で血液に溶解していますが、もともと水に溶けにくい物質であるため、一定量を超えると結晶化して組織に析出・沈着します。

高尿酸血症は尿酸値が7.0mg/dLを超えるものを言い、9.0mg/dL以上ではおよそ90%の確率で特徴的な強い関節炎の発作が現れます。

これは、組織中に析出・沈着した尿酸ナトリウムの結晶を免疫機構が異物とみなし、白血球が攻撃・排除しようとして炎症を生じるためです。

尿酸はもともと水に溶けにくい物質なので、体表近くの温度が低いところで結晶化します。

痛風の初発症状は足の親指の付け根に生じる激痛が知られています。

また、尿酸の粒子が通過することで腎臓を障害したり、尿路で結晶化が進んで尿管結石をつくることもあります。

高尿酸血症・痛風の病型は3つに分類されます。

1つは体内で産生される尿酸が多い尿酸産生過剰型です。

激しい運動(無酸素運動)などによる筋肉細胞の壊死や、食事や飲酒によるプリン体の過剰摂取、ストレスなどでの尿酸の増加が原因になります。

もう1つは、排出が阻害される尿酸排泄低下型で、産生と排出のバランスが崩れることで尿酸の量が増加し、高尿酸血症そして痛風へと進展していきます。

最後の1つは、その混合型です。

痛風は男性に多くみられますが、女性に比べ筋肉量が多いことが要因の一つと考えられています。

“高尿酸血症・痛風”で行う臨床検査

  1. 血液生化学検査
  2. 尿検査

高尿酸血症・痛風を示す検査値


UP

  1. UA
  2. CRP
  3. WBC
  4. 尿潜血


DOWN

  1. 尿pH

次回は「事例で見る検査値の活かし方(1)高血糖の患者さん」について解説します。

(『ナース専科マガジン』2012年8月号から転載)

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