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【連載】検査値をケアに活かす!

【術後の患者さん】 事例で見る検査値の活かし方

解説 小野寺 由美子

埼玉協同病院 副看護部長

監修 村上 純子

埼玉協同病院 臨床検査部 部長

検査値を患者さんの病態とどうつなげて考えればよいかわからない──。

そんな声に応えて、入院時からの経過と検査値の推移を見ながら、数値の示す意味や看護への活かし方を、4つの事例で検討します。


事例2 人工関節全置換術後に肺血栓塞栓症を発症した患者さん

Bさん(85歳、男性)は、数カ月前から右股関節に痛みを覚え、自宅近くの整形外科を受診し、骨頭壊死と診断されました。

手術適応であったため、手術目的で当院の整形外科を受診。7月4日に入院し、同5日に人工股関節全置換術を受けました。

手術翌日の6日に、SpO2が低下し、D-ダイマーの上昇があったため、造影CT検査を実施しました。

その結果、肺血栓塞栓症と診断され、酸素投与とヘパリン投与による治療を開始しました。

12日からはワーファリン3mgの内服が開始され、18日には酸素投与を終了しました。

その後、PT-INRが延長しすぎたため、ワーファリンを一時中断。

経過をみて、30日に1mgで再開しました。

8月1日に回復期リハビリ病棟へ転科し、筋力強化訓練や歩行訓練を中心とした、リハビリを本格的に開始。

屋内歩行自立、屋外歩行見守り~自立を目標に継続しました。

またその間も、引き続きワーファリンを内服し、肺血栓塞栓症に対する治療を行いました。

回復期経過中は呼吸状態は安定しており、順調に経過しました。

歩行自立に至ったため、9月7日に退院となりました。

検査値の推移

検査値の推移(7月1日)

検査値の推移(7月6日)

検査値の推移(7月26日)

診断・治療のポイント

  • 術後の7月6日に、PO2が54.7Torrと50台に低下し、D-ダイマーが40.72μg /mL、FDPが72.8μg /mLと高値を示しました。緊急で胸部造影CTによる画像検査を行ったところ、肺血栓梗塞症であることが診断されました。直ちにヘパリンの投与を開始するとともに、呼吸状態が悪化していたため酸素投与を行いました。
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