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【連載】検査値をケアに活かす!

【心内膜炎の患者さん】 事例で見る検査値の活かし方

解説 小野寺 由美子

埼玉協同病院 副看護部長

監修 村上 純子

埼玉協同病院 臨床検査部 部長

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検査値を患者さんの病態とどうつなげて考えればよいかわからない──。

そんな声に応えて、入院時からの経過と検査値の推移を見ながら、数値の示す意味や看護への活かし方を、4つの事例で検討します。


事例3

痛みと発熱の症状から心内膜炎の診断に至った患者さん

Cさん(77歳、男性)は、未明より背中と首の痛み、頭痛、発熱を訴え、整形外科を受診しました。

X線とCT検査、血液検査を実施したところ、椎体・椎間板炎が疑われました。

白血球数も増えており、痛みが強かったため、Cさんはそのまま入院加療となりました。

入院翌日に熱が39℃に上がり、嘔吐もありました。

同日の血液検査では、CRPが25.89mg/dLと大幅に増えています。

熱と頭痛から髄膜炎が疑われたため、腰椎穿刺を行い、髄液の検査と血液培養を実施しました。

その結果、髄液の細菌は陰性でしたが、血液からはMSSAを検出。

敗血症と診断され、Cさんは内科に移りました。

内科では、敗血症と椎体・椎間板炎を起こしているものの、髄液には細菌は入っていないことから、髄膜炎は否定されました。

そこで、感染性心内膜炎を疑い、経食道エコーを行ったところ、心臓の僧帽弁付近に細菌の固まり(疣贅=ゆうぜい)があることがわかりました。

細菌はMSSAだったので、4週間の抗生物質の投与で順調に回復し、退院になりました。

検査値の推移

検査値の推移(6月18日)

検査値の推移(6月19日)

検査値の推移(6月23日)

診断・治療のポイント

  • 椎体・椎間板炎の症状は整形外科領域ですが、「これをみたら敗血症を疑え」と言われています。椎体・椎間板には、外部から細菌は入りませんが、血流が豊富で流れがゆっくりしているため、血中の細菌がつきやすい部位です。
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