【連載】これだけできれば大丈夫! 病棟で必要な人工呼吸ケア

早期離床の目的・意義、方法、注意点~抜管に向けてのケア

解説 和田 希

湘南鎌倉総合病院  慢性呼吸器疾患看護認定看護師

人工呼吸器の装着が長期化すると、VAP(呼吸器関連肺炎)、呼吸筋力の低下、廃用性症候群、ストレスを生じ、患者さんに大きな不利益をもたらしてしまうため、挿管直後から早期抜管を意識して日々のケアをすることが必要です。

今回は早期抜管のためにできるケア「早期離床」について解説します。


早期離床の重要性

  1. 肺胞換気の促進
  2. 換気・血流比の改善
  3. 体液分布の正常化
  4. 廃用性症候群の予防

を期待できます。

人工呼吸器を装着しているからといって安静にしているのではなく、積極的に取り組んでいく必要があります。

離床の進め方

  1. ベッドアップ(30~45°)
  2. 端坐位
  3. 立位
  4. 車椅子に移乗
  5. ジャクソンリースを用いて歩行訓練

と段階を踏みながら行います。

ベッドアップは24時間継続して行います。角度は30~45°が胃食道逆流や誤嚥のリスクを低減させると言われています。

ベッドアップで問題がない場合は端坐位へ移行します。上肢がふらつくようであれば、そばで介助します。下肢をさげることで血圧が低下しやすくなるので、血圧チェックが必要です。

立位ではめまいを感じる患者さんがいます。その場合は端坐位に戻り、足踏み訓練によって下肢の筋肉を鍛えてから再度、立位訓練を挑戦します。

立位の状態が安定してきたら、車椅子上で日中30分~2時間ほど過ごし、離床時間を増やしていきます。

離床時の注意事項

  1. 循環動態の安定を確認する
  2. 気管チューブが抜けないように注意する
  3. 中止基準を設ける(表1)

運動療法中の中止基準

表1 運動療法中の中止基準

(『ナース専科マガジン2014年6月号』より改変利用)

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