【連載】採血・注射・輸液の困難ケースを攻略!

【採血】血管を浮き出させる方法(3つのテクニック)

解説 寺島智子

済生会横浜市東部病院 泌尿器・婦人科・消化器センター、緩和ケア認定看護師

解説 渡辺裕子

済生会横浜市東部病院 集中治療センター

解説 柏木奈々子

済生会横浜市東部病院 外来・化学療法センター、がん化学療法認定看護師

多くの看護師が苦手な「針モノ」の手技。今回は血管を浮き立たせるテクニックを紹介します。


テクニック1

穿刺部位を低くしてうっ血状態にする

駆血帯を巻いても血管が浮き出てこないときは、一度、駆血帯を外し、穿刺部位を心臓より低くしてうっ血状態をつくった後、駆血帯を締めなおしましょう。

テクニック2

前腕をマッサージする

うっ血状態をつくっても血管が浮き出てこない場合は、駆血帯を外して手首から肘に向かって前腕のマッサージを数回行いましょう。

テクニック3

血管を弛緩させる

それでも浮き出てこない場合は、以下2つの方法で手指から肘まで温めましょう。特に寒い時期には効果的です。

  1. ホットタオルや使い捨てカイロを当てる
  2. 洗面器にお湯をはって腕を浸ける

また、血管は脱水状態でも縮んでしまうため、患者さんには採血前に水分を摂取しておくように伝えましょう

注意! 穿刺部位を叩く方法

以前までよく行われていた「穿刺部位を軽く叩く方法」は、以下3つの理由から好ましい方法とは言えないため、実施を控えましょう。

  1. 患者さんが痛みを感じる
  2. 血管が収縮して見えにくくなる
  3. 内出血を起こす場合がある

また、手のひらをグーパーグーパーと開閉する「クレンチング」は、過度に行うと血清カリウム値を高くしてしまうので、実施する際には注意が必要です。

採決時イメージイラスト

覚えておこう!
採血で狙うのはこんな血管!

  1. 太くて柔らかい
  2. まっすぐで弾力性がある
  3. 血流量が安定的にある

これらを考慮すると、最初に狙うべき血管は、橈側正中皮静脈(図のa)、尺側正中皮静脈(図のb)、橈側皮静脈(図のc)、尺側皮静脈(図のd)です。

血管と神経の走行

図 血管と神経の走行

『ナース専科マガジン2013年4月号』より改変利用

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