【連載】検査値Q/A

「腫瘍マーカー陽性=がんの発症」と考えていい?

取材 前野哲博

筑波大学附属病院 総合診療科 教授

症状の鑑別に必要な検査値について、よくあるギモンに答えます。


Q 「腫瘍マーカー陽性=がんの発症」と考えていい?

A 腫瘍マーカーの結果だけでは判断できません

この検査値を攻略イラスト

「腫瘍マーカー」の3つの目的

  1. がんの診断
  2. 治療効果の判定
  3. 再発の有無の判断

実際にがんがある患者さんのうち陽性になる確率を「感度」といいますが、この感度が100%の腫瘍マーカーはなく、30%程度しかないマーカーもあります。

つまり陰性だからといって、がんを否定することはできません

一方、健常者や良性疾患患者さんが陰性を示す確率である「特異度」に関しても、100%ではありません。正常細胞にも存在し、炎症など良性疾患で陽性になるケースもあります。

ですから、陽性だからといって必ずしもがんであるとは限りません

腫瘍マーカーのみで、早期のがんを見極めることはできないといえるでしょう。

MEMO 臓器特異性はマーカーで異なる

腫瘍マーカーは、比較的特定の臓器に反応する臓器特異的マーカーと、多臓器のがんで上昇する臓器非特異的マーカーがあります。

臓器特異的マーカー

  1. PIVKA-Ⅱ(肝臓)
  2. PSA(前立腺)
  3. AFP(肝臓)
  4. CYFRA(肺)
  5. CA125(卵巣)

臓器特異的マーカー

  1. CEA
  2. BFP

(『ナース専科マガジン』2013年8月号から改変利用)


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