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【連載】コツをおさえる! 部位別フィジカルアセスメント

ばち状指、膨疹・丘疹・膿疱・水疱・結節の見方|皮膚・爪のアセスメント

解説 高島尚美

慈恵会医科大学医学部看護学科 大学院医学研究科看護学専攻 教授

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アセスメントは、患者さんとの会話やケアを通じて全身の状態に目を向け、五感をフルに活用することが大切です。ここでは系統別にフィジカルアセスメントのテクニックをまとめました。普段行っているアセスメントの流れと手技を再確認してみましょう。


皮膚・爪のフィジカルアセスメントの進め方

全身を覆う皮膚は、人体最大の臓器で、外部環境と内部環境の交換を介しているため、全身状態が症状として顕著に現れます。

1.視診でここをCHECK!

  1. 皮膚の色・艶・弾力性
  2. 湿潤と乾燥、局所状態(皮疹の有無)
  3. 浮腫の有無、爪の状態(色・形状・厚さ・表面のくぼみ・溝や隆起・規則性)
  4. 爪周囲の発赤、腫脹の有無など

2.触診でここをCHECK!

  1. 皮膚温
  2. 皮膚の弾力性・湿潤・乾燥
  3. 浮腫の有無

皮膚・爪のフィジカルアセスメントのコツ

テクニック1 視診のコツ

[皮膚の局所状態の見方]

紅斑、白斑、丘疹、結節、水疱、膿疱、腫瘤などがないかを観察します(下図)。

特に腫瘤には要注意で、乳房など乳がんが発生しやすい部位については、触診し、その下にあるものを確認します。自覚症状がある場合は、発生時期、痛みの有無を問診します。また出血斑の有無も観察します。

[爪の状態観察]

爪は、栄養状態や末梢循環の状態がよく現れます。色、形状、厚さ、表面のくぼみ・溝や隆起、規則性、爪周囲の発赤、腫脹の有無などを観察します。

爪の表面に横線が入っている場合、栄養状態が悪かった時期があることを示しています。縦溝は、加齢によって入ることもあり、正常な変化です。また、爪の厚さが薄い場合は、食事性の貧血や末梢循環の悪化が推測されます。

ばち状指とは?ばち状指の確認

正常な爪は、表面は平ら、もしくは穏やかなカーブになっています。爪の縁は丸く、爪の角度は160度ほどです。

爪の角度が180度以上よりも広い状態が、ばち状指です。爪の基部は、スポンジのような感触になります。180度では軽度、180度以上になると強度のばち状指とされます(下図)。

ばち状指を確認するには、両手示指を曲げて、それぞれの指の第一関節と爪を合わせたとき、菱形の隙間ができるかどうかでも診断できます。隙間ができなければばち状指が疑われます。

>>次のページでは、触診のテクニックについて説明します。