【連載】Newsのツボ

特定看護師、あなたは賛成?反対?特定看護師の定義

編集 ナース専科編集部

月刊「ナース専科」編集部

目にすることが増えてきた、特定看護師。今回は、どんな背景で登場したのかを解説します。

(この記事はナース専科マガジン2012年4月号を改変利用しています。)


「特定看護師(仮称)」が登場した背景

背景となっているのは、09年以前から社会的な問題となっている医師不足、勤務医の疲弊。

この勤務医の厳しい環境の一因とされる業務の煩雑化を解消するために、医師や看護師等医療関係職の役割分担(拡大)を明確にすることの必要性が指摘されるようになったのです。

さらに、このような流れの中、政府は「規制改革推進のための3か年計画(再改定)」の中で、重点計画事項に位置付けている医療での検討項目の一つとして「医師と他の医療従事者の役割分担の推進」を掲げており、「専門性を高めた職種の導入」として、NP(ナースプラクティショナー)などを例に、新たな看護職の導入について検討を進める方向を指示しています。

このようにして、ほかの医療職に先駆けて、看護師の役割拡大が検討されるようになりました。

そして、同検討会(前出)による議論の過程で、一般的には「診療の補助」に含まれないものと理解されてきた一定の医行為を医師の指示のもと実施できる「特定看護師(仮称)」という新たな看護職が登場したのです。

それ以降、「特定看護師(仮称)」については、その存在に対する賛否が唱えられる中、「実際の業務のあり方」と「養成課程」を検討の中心として、議論が進められています。

特定行為の定義

今回厚労省が示した同制度の骨子案の中では、特定行為の定義を「医師または歯科医師の指示の下、臨床にかかる実践的な理解力、思考力、判断力、その他の能力をもって行わなければ、衛生上危害を生じるおそれのある行為」とし、A~Cの4つの行為に分類しています。

A

  1. 行為・判断の難易度が著しく高いもの(手術の執刀、全身麻酔の導入等)
  2. 法律上「診療の補助」に含まれないことが明確なもの(処方等)
  3. 医師のみが実施

B1

  1. 行為の侵襲性が相対的に高く、行為の難易度が高いもの(褥瘡の壊死組織のデブリードマン等)
  2. 認証を受けた看護師が実施
  3. 医師の具体的指示の下に、安全管理体制を整えた上で

B2

  1. 実施者の裁量性が相対的に高く、高度な判断能力を要する(判断の難易度が高い)もの(脱水の判断と補正[点滴]等)
  2. 看護師一般が実施

C

  1. 行為の難易度、判断の難易度ともに看護師一般が実施可能なもの(尿道カテーテル挿入、発熱時の解熱薬投与等)
  2. 看護師一般が実施

あなたは特定看護師の取り組みに賛成?反対?

●賛成です。医師も看護師もどんどん少なくなってきているのを実感しています。加えて、仕事の内容も複雑化してきています。特定看護師を導入することで、それらが少しでも改善するのではないでしょうか。何もしないで「困った」と言っているだけよりも、まずやってみることが大事ではないかと思います。(ゆみ 奈良県)

●どちらかといえば反対でしょうか。なぜなら、看護師の専門性というよりも、老健の医師代わりなど、医師不足解消のために利用されそうな雰囲気だから。それも患者さんに有益であれば、ありなんでしょうけれど。(プーさん 北海道)

●基本的に賛成だが、そもそも看護の業務範囲が明確に決まっていないことに問題があると思う。これまでにも看護は、他職種に業務をどんどん渡してきた。例えば薬の説明は病棟薬剤師へ、ベッドサイドリハはPTへといった具合に。こうして業務を切り離していくと、「では看護とはいったい何か? 雑用なのか?」ということになる。さらにここで特定看護師が、ミニドクター化してしまったら、本当に看護とは何なのかわからなくなってしまう。看護の独自性は、看護計画が立てられることやアセスメント能力があること。この特性を活かした範囲決めをしておくことが必要だと感じる。(Y.O. 東京都)

●わかりません。特定看護師が導入されれば看護師の業務がより一層増えて、今より大変になりそうだと思います。でもその反面、医師とコンタクトが取れないときに特定看護師がいれば便利になるような気もするし。(✿ 大阪府)

●賛成。自分の力で動ける看護師がいてもいいと思う。ただ、医師もどきになってはいけないとも思う。(魅優 埼玉県)

●反対。医師も不足してるけど、ナースも不足してる中、どれだけの人員が確保できるか。更新制度になるなら、お金も時間もかなりとられます。継続可能な資格なのかどうか。ナースの研修を補助金で充実させたほうが効果的なような気もしますが・・・正直なところ、よくわかりません。(k 滋賀県)

●賛成です。看護の幅が広がるし、モチベーションも上がるからです。ただアメリカのNPと違って、日本の医師たちは「看護師がやってることでしょ」という感じで、なかなか協力してくれなさそう。成功のカギは医師の理解を得ることだと思います。(N.Y. 東京都)

●どちらかというと反対です。医療処置に傾かなくても看護師にできることがもっとあるように思います。(むっきー 大阪府)

●どちらとも言えないです。でも特定看護師を認めるなら、看護師国家試験なども含めて、もっと看護師の基準、知識、スキルを高めてからのほうがいいと思います。(ひぃ~ん 北海道)

●賛成です。でも、そのためにはたくさん勉強しなくてはいけないですね。(おいこ 鹿児島県)

●賛成。各科で特定看護師がいれば患者さんも安心して受診できると思います。そして、医師に直接聞きにくいことが話しやすい関係を築けると思います。(みっちい 大阪府)

●看護師にできることが増えるのはいいと思うが、先に看護師の仕事と医師の仕事、また特定看護師の仕事と一般看護師の仕事を、それぞれきちんと分けないといけないと思う。実際のところ、すでに現場では、看護師が医師の領域に踏み込んでいるケースも多い。互いにどこまでやるべきなのか議論して、ライン取りしてからスタートしたほうがいいと思う。(A.H. 東京都)

●海外看護研修に参加して、外国ではNPが活躍している様子を見ました。その体験から、特定看護師には賛成です。(シロ 東京都)

●よくわからない。特定看護師がいることで、逆に一般看護師の看護が狭められるのではないかと思ってしまう。(ちーちゃん 福島県)

●賛成。その分野で頑張ろう!とやる気が持てる。(ゆうちゃんママ 北海道)

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