【連載】知っておきたい! がんのリハビリテーション

【状態別】がん患者さんがリハビリを行う場合の注意点

解説 岡田 教子

国立がん研究センター東病院 看護部 摂食・嚥下障害看護認定看護師

解説 源 典子

国立がん研究センター東病院 外来 乳がん看護認定看護師

解説 栗原 美穂

国立がん研究センター東病院 看護部 がん性疼痛看護認定看護師

編集 ナース専科編集部

月刊「ナース専科」編集部

がん患者さんがリハビリを行う場合の注意点を状態や症状ごとに紹介します。


開胸・開腹術後

術後には、手術によって血管透過性が亢進して血管外に浸出していた水分が血管内に戻るという現象(リフィリング現象)が起こることがあります。

これによって心房に負荷がかかり不整脈が生じることもあるので、術後1〜2日目は特にバイタルサインには注意が必要です。

また、離床に際しては、転倒や血栓による梗塞のおそれがあるため、呼吸および循環状態、意識覚醒状態をみながら進めなければなりません。

放射線治療や化学療法による骨髄抑制

負荷が強い運動は、筋肉内や関節内の出血を引き起こす可能性があります。

出血のリスクを考慮する場合、血小板が30000/μL以上ならあまり問題はありませんが、10000〜20000/μLではあまり抵抗のかからない有酸素運動を行うようにし、10000/μL以下では運動は避けるようにします。

抗がん剤による心機能の低下

抗がん剤によっては、心機能に障害をもたらすもの(ドキソルビシン、ダウノルビシンなど)もあります。

症状がなくても心機能が低下していることがあるので、検査をして状態を確認しながらリハビリを実施します。

また、末梢神経障害により手足のしびれが生じるもの(シスプラチン、タキサン系など)の場合、通常は治療終了後数カ月〜数年で消失・軽快しますが、時に不可逆的な障害として運動麻痺が生じることもあり、装具や杖を使用して動作・歩行能力の低下防止を図るケースもあります。

がん患者さんにおけるリハビリテーションの中止基準

がん患者さんにおけるリハビリテーションの中止基準

(『ナース専科マガジン』2010年9月号から改変利用)

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