【連載】不安定な血糖値はこうしてコントロール!

最新治療薬ガイド【チアゾリジン薬】

解説 松田昌文

埼玉医科大学総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 教授


チアゾリジン薬

チアゾリジン薬

チアゾリジン薬の作用のしくみ

チアゾリジン薬は、脂肪細胞の分化を促し、筋肉や脂肪などの末梢組織における糖の取り込みを促進します。さらに、肝臓での糖新生を抑制し、インスリン抵抗性の改善を介して血糖降下作用を発揮します。そのため、インスリン抵抗性が関連しているケースに対して高い有効性を示します。

また、心筋梗塞などの既往のある2型糖尿病患者さんに対しては、2次的な大血管障害発症の抑制が期待できます。インスリン治療の導入を延長させる作用があるという報告もあります。単独使用では、低血糖はほとんどみられません。

チアゾリジン薬の適応と禁忌

適応

  1. 2型糖尿病 インスリン抵抗性を有する肥満の2型糖尿病患者さん(特に発症早期に有用)

禁忌

  1. 心不全患者さん
  2. 心不全の既往がある患者さん
  3. 重篤な肝機能障害

チアゾリジン薬の注意点

尿細管でナトリウムと水の再吸収を促進し、体液貯留傾向を示すので、浮腫の出現に注意する必要があります。特に女性に多いようです。 また、体重が増加しやすいので、食事療法を徹底することが大切です。

そのほかの副作用には、貧血、血清LDH(乳酸脱水素酵素)・血清CPK(クレアチンフォスフォキナーゼ)の上昇などがあります。心不全にも注意が必要です。 単独では低血糖はほとんどみられませんが、他剤と併用する場合には、低血糖への注意も必要になります。

(『ナース専科マガジン』2014年9月号より改変引用)

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