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【連載】ケースで考えよう!看護倫理レッスン

【看護倫理・事例】第10回<解決編>家族が患者本人に告知を希望しないケース

解説 青柳明子

北里大学病院 科長

解説 児玉美由紀

北里大学病院 がん看護専門看護師

解説 高野春美

北里大学病院 8B病棟 係長

日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、倫理的問題に気づくセンスが欠かせません。
第9回で紹介したケース家族が患者本人に告知を希望しないケースについて、5つのポイントを確認しながら、解決策を考えてみましょう。

5つのポイント「フライの倫理原則」とは


5つのポイントでチェック

ポイント1 あなたの看護行為は、患者さんの害になっていませんか?

看護師は、長男・長女の「病名告知も積極的治療もしたくない」という希望を尊重し、木村さんに一貫した対応を取っています。
この結果、最期まで木村さんが家族や医療者に不信感を抱いたり、予後が悪いことに悲嘆したりした様子はみられませんでした。
そこで看護師の対応は、患者さんにとって、精神的な害を防ぐ行為になっていたといえるでしょう。

ただ、さらに踏み込んで、患者さんにとって本当にベストな行動が何かを考えると、木村さんは予後不良などのバッドニュースに対し、どのように考えていたのかがわからないことに気づきます。

患者さんのなかには、バッドニュースなら聞きたくない人と、バッドニュースでも知りたいという人がいますが、木村さんがどちらのタイプかわからないために、何が害であるかも判断できないのです。

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