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【連載】基礎からまなぶ血液ガス

第21回 血ガスの理解に必要な用語解説【酸とは?】

解説 飯野 靖彦(いいの やすひこ)

日本医科大学名誉教授

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難解用語によって、血液ガスの理解にハードルに感じてしまっていませんか? 
今回は、血液ガスを理解するために必要な用語について解説します。


酸とは?

酸は「H+を放出する物質」と定義されています。
物質の代謝によって生じる、老廃物を指します。
酸が蓄積すると、血液が酸性に傾いて、代謝反応がスムーズに行われなくなり、細胞の機能が低下します。

そこで、体内で過剰に産生されてしまった酸は、速やかに体外に排泄されます。
排泄は、肺と腎臓で行われるのですが、

  1. 肺から呼気(CO2)として排泄されるものを「揮発性酸」
  2. 腎臓からH+として排泄されるものを「不揮発性酸」

と呼んでいます。

揮発性酸(CO2)の排泄のメカニズム

食事から摂取した炭水化物や脂質のエネルギー代謝では、揮発性酸(CO2)が産生されます。

揮発性酸は1日に15000~20000mEq生成されています。
産生されたCO2は血液中に溶解したり、ヘモグロビンと結合して肺に運ばれます。
そこでCO2を呼気中に放出し、体外に排泄されていきます。

不揮発性酸(CO2以外の酸)の排泄のメカニズム

たんぱく質には窒素、硫黄、リンなどが含まれているため、代謝の過程で、硫酸や硝酸、塩酸などの強酸が産生されます。

強酸は緩衝系物質と反応した後、尿細管でHCO3が再吸収され、H+が排泄されます。

(『ナース専科マガジン』2012年10月号から改変利用)