【連載】看護に役立つ生理学

第6回 生理食塩水の0.9%という濃度

執筆 梵天ゆとり(ぼんてん・ゆとり)

医師、日本医学放射線学会会員

今回は、身近な生理食塩水とナトリウムの関係について解説します。


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生理食塩水の0.9%という濃度を実感する

生理食塩水は0.9%、という数値を知らない看護師さんはほとんどいないでしょう。

ところでみなさんは、この数値をきちんと「実感」しているでしょうか?

0.9%ということは、1L(約1000g)中に9gの食塩が入っていることになります。

1日の食塩摂取量は7~10gくらいが適量といわれていますね。つまり、生食1L(500mLボトルなら2本分)を飲めば、だいたい1日の食塩摂取量になるわけです。

細胞外液のナトリウム濃度は生食よりも少し低いですが、おおざっぱに言って、私たちは細胞外液1L分くらいにあたるナトリウムを毎日入れ替えている、ということもできます。

3号液ってなに?

いま、経口摂取が全くできない人に補液をするとして、ナトリウムの補給のために食塩水を点滴するなら、まああまり塩分過多にならないように、500mL1本分(4.5g)くらいが無難と考えます。

水は全部で1.5~2Lくらい入れるとして、生食1本と水2~3本を混合すれば(計3~4本)、ナトリウムに関しては1日分の「維持輸液」の出来上がりです。

これは生食を3~4倍に薄めることに相当しますから、初めから濃度が1/3くらいの製品があれば便利だろう、ということで用意されているのが、臨床で最も頻繁に見かける3号液です。

もちろん、実際の輸液では他の電解質(カリウムなど)についても考慮しなければなりませんが、ナトリウムに関してはだいたいこんな感じで捉えておいて、大きく外れることはありません。

(ナース専科「マガジン」2010年8月号より転載)

次回は、ナトリウムと水を組み合わせて、どう考えていけばよいのかを解説します。


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