• 公開日: 2014/1/28
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2008年度(第97回)看護師国家試験 過去問題 午後54

【成人】58歳の男性。会社役員。妻と子どもとの3人暮らし。出勤途中の電車内で意識消失し、けいれん発作を起こして搬送された。検査の結果、脳腫瘍の疑いで入院した。半年後、残存腫瘍の増大により意識レベルが低下し、うとうとしていることが多くなった。医師から妻に、余命2、3週と説明された。妻は毎日面会に来ている。看護師に「話しかけても答えないし、何もしてあげられないのがつらい」と涙ぐんでいた。

看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1.「面会は毎日でなくてもいいですよ」

2.「そばにいてあげるだけでいいんですよ」

3.「お世話はすべて看護師がさせていただきますよ」

4.「今の状態ではあまり声をかけないほうがいいですね」















―――以下解答―――

(解答)2  

<解説>

1.(×)「何もしてあげられない」と無力感を訴える妻に対して心ない発言である。

2.(○)家族だからこそ、何か特別なことをしなくても、そばにいることに意味があることを伝える必要がある。

3.(×)妻が無力感を感じないように、妻と一緒にケアを行ったり、ケアの一部を妻にまかせるなどの働きかけが必要である。

4.(×)聴覚は最後まで残ると言われている。患者は反応が返せないだけで、妻の声が届いていることを伝える。

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