• 公開日: 2014/1/25
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2008年度(第97回)看護師国家試験 過去問題 午後57

【老年】76歳の男性。1人暮らし。妻とは死別し1人娘は結婚して遠方に住んでいる。高血圧症と糖尿病の既往がある。3週間前から全身倦怠感とがいそうとが出現し、受診の結果、肺炎と診断されて2週間前に入院した。抗菌薬の投与によって症状は改善したが、血糖値が安定しないため退院が延期となった。その頃から看護師に繰り返し何度も同じことを言ったり、会話中に突然怒り出したりする言動がみられた。空腹時血糖は130mg/dl前後で推移したため退院が可能となった。本人は自宅に帰りたいと話している。病棟での生活は看護師の見守りや促しによって1人で行えているが、食事制限は守れず売店で購入したお菓子を食べている。看護師が声をかけると「間食はしていない。誰か別な人と間違えている」と怒ってしまう。

退院に向けた初期の対応で最も優先されるのはどれか。

  1. 娘に連絡し同居を勧める。

  2. 本人への食事指導を計画する。

  3. 娘が行える支援の内容を確認する。

  4. ソーシャルワーカーに入所施設の紹介を依頼する。

―――以下解答―――









(解答) 3 

<解説>

1.(×)娘は独立して生活を営んでいるため、初期の段階で突然同居を勧めるのは好ましくない。

2.(×)男性は食事制限の必要性が理解できていないと思われるため、指導を受け入れられない可能性が高い。

3.(○)遠方に住んでいても経済的支援など可能なサポートもある。娘に何が可能か確認してみる必要がある。

4.(×)男性は自宅に戻ることを希望しており、生活は1人で行えているので入所施設の紹介は必要ない。

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