• 公開日: 2014/3/24
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2009年度(第98回)看護師国家試験 過去問題 午後105

【老年】90歳の男性。1人暮らし。肺癌末期で病状の説明はされている。食欲不振と呼吸困難とで1週前に入院し、酸素2l/分と塩酸モルヒネを投与したが、食事がとれなくなり傾眠状態が続いていた。本日朝、脈拍100/分、血圧80/46mmHg、動脈血酸素飽和度(SpO2)85%となった。患者の意識が少し戻り「水が飲みたい」と言った。対応で適切なのはどれか。

1.点滴静脈内注射を開始する。

2.弟(家族)とともに水を口から飲ませる。

3.看護師が吸引しながら水を飲ませる。

4.誤嚥のリスクがあるので水は控えるように説明する。















―――以下解答―――

(解答) 2

<解説>

1.(×)終末期に静脈内へ水分を投与すると、浮腫や胸水貯留など患者の苦痛を増強させかねない。また患者の口渇を軽減させる効果もうすい。

2.(○)家族とともに患者の望みをかなえることは、患者と家族双方にとって満足感が得られる。湿らせたガーゼやハンカチを患者の口にあて、少しずつ水分が摂取できるように援助する。

3.(×)吸引は患者にとって苦痛が大きいため、誤嚥や窒息のリスクが高い以外は用いないようにする。

4.(×)誤嚥に注意しながら少量の水分を飲ませるのは問題ない。

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