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【連載】高齢者とくすり

量・数・種類から見る、高齢者の薬物治療

解説 秋下 雅弘

東京大学医学部附属病院 老年病科 教授

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高齢者の薬物治療について、量・数・種類の視点から解説します。


量については、加齢による薬物動態の変化により、若年成人の通常投与量であっても、過剰投与と判断されるケースがあります。

これは

  1. 代謝遅延による薬物の血中濃度の増大
  2. 腎機能の低下による半減期の延長

などによって起こります。

数については、6剤以上の服用で有害事象のリスクが高まるという結果が出てます。

このように複数の薬物を併用して服用することを「ポリファーマシー(多剤併用)」と言います。

多剤併用のいちばんの問題は、薬物相互作用です。

実は薬物相互作用について調べられているのは2種類程度までで、3種類以上の相互作用についての研究や調査はほとんどありません。

現在、高齢者の服薬数の平均は6~7剤なので、有害事象が起こりやすい状態と言えます。

種類

種類については、薬剤起因性老年症候群に注意が必要です。

ふらつきや転倒、抑うつ、記憶障害、せん妄などがみられた場合は、どんな薬物を使用しているかをチェックしましょう。

(『ナース専科マガジン』2014年12月号から改変利用)