【連載】ケアを阻む高齢者の「困った」

第2回 複合型の睡眠障害には「睡眠日誌」を活用してみよう!

解説 田中 秀樹

広島国際大学 心理科学部 教授

睡眠日誌の活用方法について、事例を用いて解説します。


睡眠日誌を活用したアセスメントと指導方法

下図は、「睡眠日誌」の実際の記入例です。

Bさんの睡眠日誌

Bさんの睡眠日誌

睡眠日誌からBさんの睡眠の問題点は以下4点であることがわかります。

  1. 布団に入った時間と実際に眠った時間にかなり差がみられることから、「入眠困難」
  2. 眠っていた時間が分断され、夜中に目が覚めているから、「中途覚醒」
  3. 早く目が覚めすぎることから、「早朝覚醒」
  4. 午後にうとうとしている時間がみられるから、「眠気が強い」

また夕方以降昼寝をした日は寝つきが悪いことも読み取れます。

改善すべきポイントとしては、以下3点です。

  1. 就床前のリラックス
  2. 日中の活動のメリハリ
  3. 夕方以降の覚醒の維持

です。

寝つきが悪い点に着目して、眠る前に脳と身体がリラックスさせることを勧めます。

さらに、日中の活動のメリハリ、夕方以降の覚醒の維持に注目して、 昼寝はせめて30分、そして15時までに切り上げることや、夕方に運動を行うことなどを提案することもできます。

このように睡眠日誌は、自分自身への睡眠週間への認識が高まるという点でも効果的です。

睡眠日誌の書き方

睡眠日誌の記録は、

  1. ぐっすり眠ったら上段を塗りつぶす
  2. はっきり目が覚めていたら白いままにしておく
  3. 布団に入った、横になった時間は、下段に矢印を書く
  4. うとうとしていた時間には斜線を引く

というように記入しますが、厳密でなくとも、だいたい覚えている程度で記入すればよいです。

ポイントは、起床後のできるだけ同じ時間に記録することです。

睡眠は毎日繰り返す行為なので、数日前のこととなると何時に何時間寝たかなど正確に思い出すことは難しいことですが、起床直後ならそれが可能です。

そして起床後の毎日決まった時間に記録することは、睡眠や生活リズムの改善にもつながります。

(『ナース専科マガジン』2014年12月号から改変利用)

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