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【連載】急変対応マニュアル

ドクターコール、何をどう伝える?isbarcを用いた伝え方

解説 浅香 えみ子

獨協医科大学越谷病院 救命救急センター 看護副部長 救急看護認定看護師

解説 石井 恵利佳

獨協医科大学越谷病院 救命救急センター 看護主任 救急看護認定看護師

急変の徴候をキャッチできたら、それを誰かにつなげなければなりません。
事実を迅速かつ正確に伝えるにはいくつかのコツがあります。
誰に何を伝えるか、ここでは院内リリースのつなぎ方を解説します。


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▼急変対応について、まとめて読むならコチラ
急変時の対応


【目次】


リーダーへの報告でできること

1.「何か変」だけどそれを誰かに報告すべき?

報告は複数の目で異変をキャッチするチャンス

 漠然とした変化を感じたとき、いつ・誰に・何を報告すればよいのか悩む人は多いようです。しかし、些細に思えるようなことでも、チームとして情報を共有することはとても重要。

 誰かに伝えて複数の人の目でアセスメント評価することで、以下2点のメリットがあります。

1.見逃していた急変の徴候をキャッチできる
2.より早い段階での対応が可能になる

 異変を感じたら、急変の徴候として確信できない場合でも迷わずリーダーに報告しましょう。

 報告するときは、

1.どこに違和感を覚えたのか
2.なぜ報告したいのか
3.バイタルサインの異常の有無

 などの情報を提供しながら説明します。

一次評価で急変の可能性をいち早くつかむ

 ここからはリーダーも、一緒にその患者さんのところに行ってさらに観察・アセスメントし、少し様子をみるか、医師に報告することになるでしょう。経過観察という判断になったとしても、患者さんに向けられる意識が変わるので、たとえその後に変化が生じても早めに対応ができるはずです。

 初めに何か変ときになった後に、より詳しく患者さんの状況を観察するため、一時評価を行います。

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 その結果を受け、リーダーは報告した看護師に、「どこを」「どのように」評価すればよいのかをフィードバッグしながら、急変に至る可能性を考えていくとよいでしょう。併せて、経過観察あるいはドクターコールの判断の理由も明確にしておきます。

医師への通報・報告の仕方とその内容

2.患者急変の第一報!医師には何をどう伝えればいいの?

緊急時こそ事実を的確かつ迅速に

 医師に通報する場合、どのように報告するかでその後の対応にも影響が及ぶため、事実を的確・迅速に伝えることが大切です。

 報告の形式としては、日本で以前から普及している「5W1H」、「SBAR」などがありますが、現在ではSBARに、報告者である自分(Identify)と、復唱確認(Confirm)を強調した「ISBARC」が用いられることもあります。

 SBARとISBARCの違いは、「報告者と患者の同定」をより重視するため、以前は「S」に含まれていた「I」を強調する意味であえて別にしているところにあります。また、医師への報告時は緊急で指示を受けなければならない状況が多く、電話等での口頭指示がほとんどです。そのため、事故防止の視点から口頭指示における復唱確認は必須とされ、「C」が追加となりました。

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 続いてISBARCによる報告の流れを具体的に解説します。
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