RSウイルスの治療と感染対策について

執筆 ナース専科編集部

月刊「ナース専科」編集部

国立感染症研究所の報告によると、RSウイルス感染症患者数は11月24~30日で5459人に達し、過去最多となりました。


RSウイルス感染症とは?

RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。

RSウイルスはどこにでも存在し、何度も感染と発症を繰り返しますが、ほぼ100%の子供が2歳までに少なくとも1回は感染するとされています。

症状は、軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。

初めて感染し、発症した場合は重症化しやすく、細気管支炎、肺炎症状を引き起こすことがあります。

また高齢患者さんや免疫不全状態の患者さんの場合などでも、重症化することがあります。

感染経路は主に以下の3つが挙げられます。

  1. RSウイルスに感染している人の咳やくしゃみによる飛沫感染
  2. RSウイルスに感染している人との直接の濃厚接触感染
  3. RSウイルスがついている手指や物品を触ったり、なめたりすることによる間接的な接触感染

治療と感染対策

RSウイルス感染症には治療薬はなく、発症した場合には対症療法が行われます。

発熱および胸部X線撮影で肺炎が認められた場合には抗生物質の投与を行います。

また、発症の中心は0歳児と1歳児です。

そこで乳幼児に日常的に接する人で、咳などの呼吸器症状がある場合は、飛沫感染対策としてマスクを着用しましょう。

接触感染対策としては、子どもたちが日常的に触れるおもちゃ・手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石鹸による手洗い又はアルコール製剤による手指衛生を行います。

先天性心疾患などを有する乳幼児には、シナジス®という抗体製剤が保険適用の対象となっています。

冬は感染症が多くなる季節

冬は感染症が多くなる季節ですが、いつもと変わらずスタンダードプリコーションでしっかりと感染症対策に努めましょう。

また、患者さんや一般の方は、普段なじみのない感染症の情報を目にすると、むやみに怖がってしまうことがあるので、看護師として正しい知識の普及に努めましょう。

参考資料

  1. 「RSウイルス感染症に関するQ&A(平成25年9月25日)」http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/rs_qa.html
  2. 「IDWR速報データ 2014年第48週」http://www.nih.go.jp/niid/ja/data.html
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