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【連載】ケースで考えよう!看護倫理レッスン

【看護倫理・事例】第20回<解決編>「痛くないですか?」と聞かないで!と言われたケース

解説 高野春美

北里大学病院 8B病棟 係長

解説 青柳明子

北里大学病院 科長

解説 児玉美由紀

北里大学病院 がん看護専門看護師

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日々の看護のなかに意外に多く潜んでいる倫理的問題。それらの解決のためには、倫理的問題に気づくセンスが欠かせません。
前回紹介した「痛くないですか?」と聞かないで!と言われたケースについて、5つのポイントを確認しながら、解決策を考えてみましょう。

5つのポイント「フライの倫理原則」とは


5つのポイントでチェック

ポイント1 あなたの看護行為は、患者さんの害になっていませんか?

遠藤さんの表情や呻吟している様子から、痛みが強くなっていることを察知し、アセトアミノフェンから医療用麻薬の開始につなげていった看護行為は、「善行の原則」に従ったものといえます。
また、医療用麻薬を適切に使用するために、患者さんに「痛み」について繰り返し聞いた行為も「善行の原則」に従っているといえるでしょう。

しかし一方で、痛みやつらさに対する看護師の声かけが、患者さんには苦痛になっていました。
この意味では看護師は患者さんに害を与えていたことになるでしょう。

また、娘さんから「父は痛みに敏感になっているので、『痛くないですか?』『つらくないですか?』と聞くのをやめてほしいです」と言われてしまい、痛みについて話題にすることができなくなってしまいました。

この状況は、麻薬の使用に際して、正確なアセスメントができない状態であり、患者さんに害を及ぼす可能性があるといえるでしょう。

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