【連載】逝去時のケアを極める

遺族をサポート!ビリーブメントケアってどんなケア?

執筆 古井 奈美

東京都健康長寿医療センター 緩和ケア認定看護師

患者さんやご家族が、病院などの施設から帰られた後に行う「ビリーブメントケア」について解説します。


ビリーブメントケアとは

WHOによれば、ビリーブメントケアは、

「患者と死別した後も、家族の苦難への対処を支援する体制をとること」

と定義されています。

ビリーブメントケアは、施設ごとにさまざまな取り組みが行われ、多くのホスピス、特に緩和ケア病棟では、下表のようなプログラムが行われています。

日本のホスピス、緩和ケア病棟における、遺族ケアプログラム割合グラフ

どうしてビリーブメントケアが重要?

ビリーブメントケアは、

  1. 「疾病モデル」:患者の死により、ご遺族の死亡率や罹患率を高めるリスクを抑制する
  2. 「成長モデル」:患者の死により、ご遺族の人間としての成長を促進する

という2つの観点から、重要と考えられています。

ご家族が複雑性悲嘆に陥らず、グリーフプロセスをたどることが望ましいのですが、病院など施設の職員が継続したサポートを行うには限界もあります。

その中で、入院時より「複雑性悲嘆の危険因子」はないか、「公認されない悲嘆」ではないかとアセスメントすることは、看護師が行える役割だと考えます。

ビリーブメントケアってどうやるの?

複雑性悲嘆がハイリスクである場合、何か気がかりが生じた場合の相談先や、地域で行われているサポートグループの紹介などは、入院中からできるグリーフサポートであり、ビリーブメントケアです。

また、地域のケアマネジャーが介入していたりする場合は、情報提供を行うことで地域と連携したビリーブメントケアとなります。

まとめ

グリーフは個々によって差異があります。すべての人にサポートが必要なわけでもありません。

しかし、何か困ったときに相談できる存在として、また故人のことを共に語れる存在として、ご家族のグリーフプロセスにおけるサポーターの役割が医療者にはあるのではないでしょうか。

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