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【連載】苦手克服応援企画【心電図】

復習しよう!不整脈の4つの治療法

解説 曽原 寛

葉山ハートセンター 不整脈センター部長

監修 曽原 寛

葉山ハートセンター 不整脈センター部長

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不整脈の4つの治療法について解説します。


1 除細動

直流電流を心臓に与えて、不整脈を正常な洞調律リズムに戻す治療法です。

心室頻拍で血行が破綻し、血圧が低下してショック状態になっている場合や心室細動が起こったときに使用します。

2 ペースメーカー

ペースメーカーで人工的に規則正しい電気信号を作り、心臓のポンプ機能を整える治療法です。

普通のペースメーカー

徐脈性不整脈で完全房室ブロックや洞機能不全が適応となります。

植込み型除細動器(ICD)

ICDは、心室頻拍や心室細動を感知して、自動的に除細動を行うペースメーカーです。

突然死を予防することを目的としています。

適応は以下のような場合です。

  1. 心室頻拍が繰り返し発生し、薬物治療の効果がない場合
  2. カテーテルアブレーションを行っても完全に抑え切れない場合
  3. 心室細動やその既往がある場合

心室細動での適応は、心臓電気生理的検査(EPS)の誘発テストで判断します。

誘発テストで心室細動を発症し、「家族歴があり、症状もある場合」「家族歴はないけれど、失神発作などの症状がある場合」は適応となります。

しかし、誘発テストで発症しても、「家族歴や自覚症状がなく、心電図ではQT延長症候群やブルガダ症候群と診断される場合」は患者さんとご家族との相談の上で決めます。

心臓再同期療法用ペースメーカー(CRT)

右心室・左心室を同時にペーシングし、収縮の同期性を回復させる方法です。

拡張型心筋症で薬物療法を行っても、頻繁に心不全になってしまう場合に適応となります。

両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)

CRTとICDの機能を併せてもつペースメーカーです。

  1. 重度の心不全
  2. 心室細動や心室頻拍を発症し、めまいや失神などの症状の既往がある場合
  3. EPSで心室細動が誘発された場合

に適応になります。


次のページでは「3 カテーテル治療」「4 薬物治療」について解説します。