【連載】逝去時のケアを極める

逝去時のケア【更衣編】

執筆 野島 陽子

地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 皮膚・排泄ケア認定看護師

逝去時のケアの方法とポイントについて解説します。今回は【更衣】についてです。


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衣服

 ご遺体にどのような衣服を着させるかについて、可能なら、生前に患者さんやご家族の希望を聞けるとよいのですが、そうできない場合も多くあります。その際はご家族が希望する衣服を持参してもらいます。

下着

 排泄物が漏出した際の吸収力や、それに伴う臭いの防止から、おむつが望ましいといわれています。しかし、生前よりおむつの使用を嫌がっていた患者さんや、おむつを外してあげたいご家族の場合は、その思いを尊重します。

 おむつを着用しない代わりに、普段履いている、もしくは履いていた下着を用意してもらい、尿取りパッドを当てる方法もあります。

綿を詰める必要はない?

 肛門や尿道が弛緩し、便や尿が流出・漏出し続けるというのは、ごくまれなようです。そのため、綿を詰める必要はないという声も最近多く聞かれます。一度排泄物の流出が始まれば、綿などを詰めていても意味をなさないからです。

 しかし、綿を詰めることで、少量の漏出と臭いを抑えることはできるとも聞いています。そのため、当センターでは少量の漏出を防ぐこと、臭いを少しでも防止することを目的に綿を挿入することにしています。

 もちろん、一度腐敗が始まれば流出・漏出がみられ、綿では制御できません。まずは、腐敗させないためのクーリングや温めないケアを行うことが重要です。

(『ナース専科マガジン』2015年1月号から改変利用)

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