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【連載】逝去時のケアを極める

逝去時のケア【綿詰め編】

執筆 野島 陽子

地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 皮膚・排泄ケア認定看護師

逝去時のケアの方法とポイントについて解説します。今回は【綿詰め】についてです。


▼エンゼルケアについて、まとめて読むならコチラ
エンゼルケア(逝去時ケア)とは?目的・手順など


綿詰めは不要?

 現在、鼻腔や咽頭、肛門や尿道等への綿詰めは不要だといわれています。その理由として、

 1. 綿詰めで防ぐとされる漏液や脱糞はまれである
 2. 一度漏液や脱糞の流出が始まれば、綿や凝固剤を使用してもその流出・逆流を抑えることは不可能である
 3. 鼻から綿が見えたり、鼻が変形するほど詰めたりすることで、ご家族に特別感を抱かせ、悲しみを増強させる

 ことなどが挙げられます。

 綿を詰めることよりも、漏液や脱糞を誘発する腐敗を避けることのほうが重要なのです。

綿詰めをする意義は?

 ご遺体は腐敗はしなくても時間の経過とともに、口腔内や鼻腔から臭いを発してくるようです。日々のケアの中で口腔内や鼻腔、眼内の清潔が十分に行われていれば、臭いの発生を抑えることができるといわれていますが、急性期病院などでは、生命を守るためのケアが優先されるため、口腔ケア、鼻腔ケア、まして眼内ケアまでは十分に行えないのが現状です。

 また、実際の現場においては、「綿を詰めておくことで臭いの漏れを抑えることができる」「少量の漏液なら吸収でき、大量の漏液に対応する時間稼ぎにつながる」との声が聞かれます。

 そこで、当センターでは下記のような説明とともに綿詰めをしています。
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