【連載】逝去時のケアを極める

こんなときどうする? Case2:黄疸患者にうまくメイクができない!

解説 小林光恵

「エンゼルメイク研究会」「看護に美容ケアをいかす会」代表

エンゼルメイクについてケースに沿って解説します。


▼エンゼルケアについて、まとめて読むならコチラ
エンゼルケア(逝去時ケア)とは?目的・手順など


Case1 黄疸のある患者さんに うまくメイクができない!

【対応のヒント】

 ご遺体に黄疸がある場合、死後24~36時間ほど経過すると、肌色が濁黄色から濁青緑色系にくすんできます。これは、黄疸をもたらしていたビリルビンの酸化が進むことなどの化学変化が原因で、ビリルビンの沈着が多い毛根部、顔では眉毛や口の周りなどが特に目立って変化します。

 例えば、脱毛した眉毛の部分が浮き上がったようにくすんだり、口の周囲が輪のようにくすんだりします。

 帰宅されたご家族は、こうした変化に大変驚かれ、中には医療過誤ではないかと考える人もいます。そうしたことへの対応として、あらかじめ皮膚の変化が起こること、自然な変化であることを伝えておくことが重要です。


 変化は帰宅された後に起こるので、口頭説明だけでなく、お渡しする文書の中にも記しておくとよいでしょう。

 肌色をカバーするには、その肌の色に近い色で整えていくのが基本です。黄疸が出ていた場合には、黄色みの強い下地クリームを塗り、その上から肌色のファンデーションを塗ります。

 あるいは、肌色のクリームファンデーションに黄色のファンデーションを混ぜて、それを顔全体に塗ってから、フェイスパウダーなどでカバーしていく方法もあります。

 もし、茶色に近い黄疸であれば、黄色よりもオレンジ系のファンデーションを使うとよいでしょう。この場合、ご家族には「少し濃いめにカバーしておきますね」と声かけをしておきます。

 また、黄疸は体全体に現れるので、耳、首など人の目に触れる可能性がある部分も忘れずに、同じようにカバーします。手をカバーするのもよいでしょう。

(『ナース専科マガジン』2015年2月号から改変利用)

ページトップへ