【連載】急変対応マニュアル

心肺蘇生ガイドライン(ACLS)のポイント

解説 浅香 えみ子

獨協医科大学越谷病院 救命救急センター 看護副部長 救急看護認定看護師

解説 石井 恵利佳

獨協医科大学越谷病院 救命救急センター 看護主任 救急看護認定看護師

「AHA心肺蘇生ガイドライン2010市民救助者用、ヘルスケアプロバイダー用」をベースにして、 急変対応の基本ともいうべき、2010年に改訂された心肺蘇生ガイドラインのポイントを解説します。


呼気CO2モニターの装着

ACLS(Advanced Cardiovascular LifeSupport:二次救命処置)については、旧ガイドラインに比べて大きな変更点はありません。しかし、看護師として知っておきたいこととして、2つのポイントがあります。
まずは心停止と判断された患者さんに対して、気管挿管が行われた場合、波形表示のある「呼気二酸化炭素濃度検知器(カプノグラフィ、呼気CO2モニター)」の装着を推奨していることです。これは装着することによって、気管チューブがきちんと気管に挿管されているかの確認や、数値(呼気終末CO2:ETCO2)による心拍の再開・胸骨圧迫が確実に行われているかといった蘇生の評価を、継続的に行うことができるとされています。

チーム力が重要

各医療施設が採用する共通のアルゴリズムを、医療従事者が正しく理解し、訓練を積んでいることが望ましく、蘇生の現場ではお互いのコミュニケーションが重要となります。
蘇生が必要な現場では、発見した者がたった一人で行うものではなく、すぐさま応援を要請し、院内緊急コールで続々と集まってきたスタッフが数人でACLSを行います。このときにリーダー役を担うのは、蘇生に精通しているスタッフか第一発見者です。胸骨圧迫を絶えず行うための順番や、人工呼吸の担当、AEDの担当などをすばやく決定し、絶え間なく蘇生が行えるよう、チームを統括していくことが求められます。つまり、重要なのは「ACLSはチームによる蘇生である」「蘇生に精通したスタッフがリーダー役を担う」ことです。

AHAガイドラインにおけるACLSアルゴリズム説明図

AHAガイドラインにおけるACLSアルゴリズム
AHA心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン2010(2010AHA Guideline for CPR And ECC)ハイライトより転載 ※吹き出し(主な注意点)は編集部によって追加

(『ナース専科マガジン』2012年6月号より転載)

*次回は「救急カートの中身はどう整理する!?」について解説します。

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