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【連載】輸液ケアを極める!

輸液フィルターの3つの使用目的

解説 松久 和子

大垣徳洲会病院 看護部長

輸液フィルターの使用目的について解説します。


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輸液フィルターの使用目的

  1. 輸液に混入した異物の除去(アンプルカット時のガラス片、ゴム片、繊維片、輸液交換時に発生したエアなど)
  2. 薬剤の配合変化による沈殿物の除去
  3. 輸液に混入した細菌による感染リスクの回避

CDC(米国疾病予防管理センター)はガイドラインでは、フィルターの使用について、「感染制御目的でルーチンに使用していけない」と推奨しています。

ただしこれは、米国のように薬剤部による無菌的な輸液の調整・ろ過が徹底されていることが前提です。

そのため、病棟で看護師がミキシングを行っていることが多い日本では、各施設によって判断されているのが現状です。

フィルターを使用する場合は、感染制御の観点から、あらかじめフィルターが回路に組み込まれた一体型の輸液ラインを使用することが望ましいでしょう。

輸液フィルターを使ってはいけないケース

一般的に用いるフィルターの孔径は0.22μmで、それよりも粒子が大きかったり、フィルターに吸着するなど目詰まりの恐れのある薬剤を投与する際にはフィルターを用いることができません。ほかにも使用できないケースがあります(表参照)。

フィルターを使用してはならない薬剤表

表 フィルターを使用してはならない薬剤

末梢静脈ルートでフィルターを使用しない理由

末梢静脈ルートでフィルターを使用しない理由としては、より無菌的な処置が必要な中心静脈ルートと比較して、末梢静脈ルートは使用期間が短く、静脈炎などの徴候を早めに察知できることにあると思われます。

また、コストがかかるということも大きな理由として挙げられるでしょう。

しかし、末梢静脈ルートでも、免疫力が低下した患者さんに抗がん剤を投与する場合など、医師の指示でフィルターを装着することがあることは覚えておきましょう。

(『ナース専科マガジン』2012年4月号から改変利用)

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