第1回 口腔ケアってなに?
- 公開日: 2015/4/30
口腔ケアに関するあれこれを話していきます
みなさん、はじめまして。
本日からわたくしの口腔ケアに関するつぶやきやエピソードをお聞きいただく事になりました!よろしくお願いいたしますね。
口腔外科(歯科)医というと、キーンという歯科治療を歯科衛生士さんとともに診療室の中で日々行っているイメージですが、わたくしは、二十数年前から、医療の中で医科歯科連携チームを意識して活動してまいりましたちょっと変わり種です。
従って、看護師さんと過ごす時間が圧倒的に長かったので、この連載をお引き受けいたしました。
いままでたくさんの看護師さんとの昼夜を問わない熱い医療談義がわたくしの現在を形成しておりますので、少しでも恩返しが出来ればと思っています。
連載のタイトルは、看護師さんの「ため息」からとりました(笑)。
いろいろな意味を含んでいます。日常看護業務や記載、感染管理、医療安全etc…、こんなに忙しい中で、どうしたら効率よく手早く口腔ケアができるのかしら……、そんな意味もあります。
エキスパートナースが若手にその大切さを説いているときに「口腔ケアって簡単に言うけどねぇ……」「しっかりやるとなかなか大変なのよ。でもこれがすべての根源なのよね」と。素晴らしい~、素敵♪ 大好きです、そんなあなた。
口腔ケアは、いろいろな担い手が重要
まず、口腔ケアの定義について図1のようにまとめてみました。
図1 口腔ケアの役割分担
口腔ケアの本質を理解することが、「口腔ケア」を「ため息」にしない第一歩です! 口腔ケアは、いろいろな担い手が重要! ということです。
そして、各々の担い手の専門性を理解して多職種をつないでいくこと(口腔ケアのコーディネーター)が、看護師さんに必要なスキルです。
何でもかんでも口腔ケアは自分で完璧にやらなければ……と思うから「ため息」が出ちゃうんです。
次に、「口腔ケア」ということが、一つのツールに過ぎないこと、そしてそれを、いろいろなチーム医療にその形を変えて応用していかなければならないことをこれからの連載で少しずつ分かっていただければ、と思います。
それを総合して、私たちは最近「オーラルマネジメント(OM)」と呼んでおり、口腔ケアは、その中の一つのツールと考えているんです!それでは、また次回。Tschüs! Bis dann!(さようなら。またね。)
追伸、ナース専科3月号に「口腔ケアに必要な解剖生理!」というのを特集で載せていただきました。是非ご一読を!