【連載】自信が持てる!人工呼吸器アラーム対応

【人工呼吸器】加湿加温器の異常を知らせるアラーム編

解説 野口裕幸

CE野口企画 代表 臨床工学技士

人工呼吸器には、さまざまなアラームが備えられています。ここではそれぞれアラームが鳴ったときの対応の流れを解説します。


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人工呼吸器のアラームの原因と対応


温度センサーアラームとは?

 患者さんに送られる吸気ガスの温度が下がり過ぎたときや、加湿用水を入れる本体(チャンバ)内の温度が上がり過ぎたときなど、加温加湿器の温度異常を知らせるアラームです。人工呼吸器回路のうち、患者さんの口元にあるYピースの部分と、本体の2カ所に温度計が付いており、そこで常に温度を測っています。

なぜアラームが鳴るのか?

 吸気ガスには適切な温度と湿度が必要です。そのため、加温加湿器の本体に滅菌精製水を入れて温めます。


 温めて湿ったガスが回路を通り患者さんに届くまで、室温などで冷やされると中に結露が発生します。結露は感染の原因ともなりうるので防止するために、回路内にはホースヒータが通され、ガスを温めています。

 ホースヒータが正しく挿入されていない、ホースヒータの不良、エレクトリカルアダプタの不良などにより回路内の温度が下がるとアラームが鳴ります。

 また、本体の温度が異常に上がり過ぎると、高温のガスが気道に入ってしまい大変危険です。本体の温度が異常な高温になった場合にも、アラームで知らせます。さらに、温度プローブが本体に正しく差し込まれていない、外れている場合にも温度コントロールができなくなるため、アラームが鳴ります。

アラーム対応

 回路内の結露の原因として多いのは、患者さんの口元に風があたり、局所的に温度が下がることです。

 1. 病室内のエアコンや扇風機の風が患者さんの口元に直接に当たっているときは、ベッドの位置を変えたり扇風機の置き場所を変えるなどして対応します。
 2. 回路内の結露は、回路を外して結露を除去したり、温度プローブの先端についた結露をふき取ったり、場合によっては回路を交換して対処します。
 3. 温度プローブの接続不良や外れがないように接続を確実に行う、あるいは接続間違いをしないように、十分に注意する必要があります。

(『ナース専科マガジン』2015年5月号から改変利用)

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